2007年7月~9月分のバックナンバー

更新日:2022年02月12日

2007年9月25日(水曜日)

“いじめ”をしない、させない、ゆるさない! 強い決意を込めて

小野市では、今年度から“いじめ”などの人権問題に総合的に取り組み、子どもから大人、そして、全ての市民がいきいきと暮らせる社会を目指して、市民安全部に「ヒューマンライフグル-プ」を設置いたしております。

これまで教育委員会に設置されていました「人権教育課」は廃止して、市をあげて学校での“いじめ”をはじめ、児童虐待、高齢者虐待、DV、セクハラなどの人権侵害に関する情報を一元管理し、迅速に対応する組織として創設したものであります。

時代の変化とともに人々の価値観は大きく変ってきました。インターネットや携帯電話などの普及に伴い、“いじめ”は親や家庭、学校、教師から見えないところで行われ、ますます潜在化してきております。この潜在化している“いじめ”をいかにして掘り起こしていくか、早期発見、早期対応を図るための仕組みシステムを作っていくことが重要となっています。

ヒューマンライフグループの創設の意義は、あらゆるいじめ問題について情報収集や情報の共有化を図るとともに、情報の水平展開、情報の掘り下げを行い、関係部署と幅広い連携ネットワークをとって対応していくことにあります。先生方も精一杯取り組んでおられますが、自己判断のみでの対応ではなく、総合的に客観的に対応をすることが必要であります。

小野市では、学校以外の部署が行うアンケートとしては初めて、いじめが起きやすい小学4年生から中学3年生の全員に対して、“いじめ”についての実態調査を実施いたしました。これは、従来から学校や大人がとらえている“いじめ”ではなく、子どもたち自身が感じている“いじめ”について深く知るためのアンケート調査であります。回答は封筒に入れて封をして決して先生や他の人からは見られることのないようにしました。

その結果、学校の先生方が認識していたよりも数倍の子どもたちが、これまで“いじめ”を受けたことがあると回答し、そのうち、早急に何らかの対応が必要と思われるものが240件ありました。

この深刻な結果を受けて、即座に学校と連携をとるとともに、学校において、先生方が子どもたちに真剣に向き合い指導、相談を続けられています。また、教育委員会、市民福祉部などの関係部署と一緒になって月1回会議も行っております。

“いじめ”こそ最大の人権侵害という観点から、「いじめ追放都市宣言」や全国的にも例がない「いじめ防止条例」の制定を行い、行政だけではなく、市民が主体となっていじめ追放をめざす「市民運動」の発展へと繋げてまいりたいと考えています。いじめ追放のためには「いじめをしない、させない、ゆるさない」という心を大人も子どもも育てることが何よりも大切です。市民への啓発、親子のふれあいや話し合いの場づくり、「いじめ追放市民会議」等も開催していく予定です。

まずは行政が率先して、強い決意を目に見える形で宣言することによって、まさに“いじめ”こそ最大の人権問題だということを、市民の皆さんにも認識していただきたいと思っています。学校、行政が必死に取り組んでいるところですが、まだ誰にも相談できないで悩んでいる子どもたちがいるということも事実であります。市民総力をあげて“いじめ”の追放に向けて取り組んでまいりたいと思います。

2007年9月19日(水曜日)

大規模な事故への備え 救急救助訓練実施!

乗用車から負傷者を運び出そうとしている救急救助訓練の写真

9月9日から15日までの「救急医療週間」にあわせて、13日に「集団救急救助救護訓練」を行いました。この訓練は、一昨年のJR脱線事故のような大規模な事故や災害で一度に多数の負傷者が発生し、近隣市の消防に応援を求めたり、他市の病院に受け入れ要請をするなど、1つの市だけでは対応できない場合を想定したものです。

テントの下で負傷者の対応をしている看護師の人たちの写真

訓練は、市内を走る国道175号で、バスと乗用車など車3台が衝突し多数の負傷者が出たという設定で、市の安全安心パトロールカーが事故現場を発見することから始まりました。パトロール隊から消防本部や警察への連絡、閉じ込められた車内からの救出、近隣病院への受け入れ要請、現場指揮本部やエアーテントによる応急救護所の設置、けが人を重傷度によって分別する医師によるトリアージの実施、心臓マッサージ、AEDを使った処置、また、近隣消防本部、県災害医療センター、県消防防災航空隊等への応援要請の訓練も行いました。

消防本部、小野市民病院、小野市・加東市医師会、市民安全部など防災関係機関が連携した中で、いざというときにどう行動すべきなのか、マニュアル等をとおして頭の中で理解しているだけではなく、実際の体験の中で学ぶことは多くあったと思います。

事前に連絡をしていたにもかかわらず、ある近隣の病院からは、受け入れが可能かどうかの連絡がすぐに入ってこないということがありました。事前予告の訓練で出来ないようなことでは、さあという時心配です。

実際の災害現場では予期しないことの連続で、訓練どおりいかないことが多く、ちょっとしたことが大きなミス、より大きな被害へと繋がってまいります。消防職員や医師、看護師をはじめとした災害や救急現場の第一線で活躍しているスタッフには、日頃からいつでも「現場の指揮官」になれる覚悟をしていてほしいと思っています。「治にいて乱を忘れず」(平和の世にも戦乱の時を忘れず、万が一に備えて準備を怠らないこと)、「悲観的に準備をし、楽観的に行動する」ことがリスクマネジメントの基本であります。

突然おこる様々な災害や事故にいつでも対処すべく、日頃から防災関係機関のネットワークを構築するとともに、情報の共有を図り、一体となって被害を最小限にくい止められるように努めてまいりたいと考えております。

2007年9月12日(水曜日)

いろんな施設をつくっているけれど小野市の財政は大丈夫?

地方財政が悪化している現状が連日新聞に掲載されています。昨年度から導入された「実質公債費比率」という指標によるランク付けです。「実質公債費比率」というのは、一般会計だけではなく、水道事業や病院事業など公営企業も含めた自治体の収入に対する借金返済額の割合を示す指数です。

この指数が18%以上になると県や国の許可がないと地方債を発行して借金をすることができなくなります。新聞によれば、平成18年度の決算で18%以上の自治体数は、全国自治体の3割近くにもなり、兵庫県下でも29市12町、計41市町中、18市町も存在しています。

先月、小野市では、まちづくり交付金事業におけるアンケート調査を実施いたしました。無作為に抽出した1,000名の市民にアンケート用紙を送付したところ、「小野市には、ひまわりの丘公園、こだまの森、うるおい交流館エクラ、龍翔ドームなどもでき、JR加古川線の駅も美しくなって、まちの賑わいが出てきたのは良いけれど、財政は大丈夫なの?夕張市のようにならないの?」というご心配が、回答のあった多くの方から寄せられました。

小野市の実質公債費比率は、16.7%で、北播磨の5市の中では一番健全な状況であります。しかも、市道の舗装率は北播の他の4市の平均よりも4%以上高い93.9%に、下水道普及率は、同じく2%以上高い98.3%と既にほぼ完了しています。これから地方債を発行して下水道整備をしなければならない自治体は大変だと思います。

来年度からは、さらに、全ての会計の財政健全度を測る新たな指標として「連結実質赤字比率」というものも導入され、同時に発表もされます。民間企業でいう連結決算のようなものです。連結ですから、あまり表面に出てこない病院事業会計や水道事業会計、下水道事業会計など、全部合わせて、赤字になっているかどうかということが分かります。

6月の日本経済新聞の一面に、平成17年度決算ベースで、夕張市のマイナス364%をはじめとする全国ワースト30の自治体名が掲載されました。マイナス20%を超えた自治体は財政再建団体に指定されてもおかしくないそうです。

早速、日本経済新聞社へ問い合わせたところ、小野市は、赤字ではなくプラス78.3%で全国1844の自治体中、上位つまり健全な方から16番目、全国802の都市の中では第2位、とのことで大変驚いた次第です。なお、平成18年度における、この「連結実質赤字比率」を試算したところ、プラス76.9%で、平成17年度とほぼ同じ比率となっています。

7月8月と強化月間であった「市長への手紙」では、「3000発の今年の小野まつりの花火は大変良かったけれど、その分費用もかかっているのでしょう」といった意見もありました。花火にかかった費用は昨年と同額です。8社によるコンペ方式よる競争で、金額は変えずに昨年より500発増やし、大いに皆さんに楽しんでいただけました。

たかが花火ではなく、一事が万事、あらゆるところで競争の原理も導入いたしております。「行政も経営」であります。当然のことながら、財政健全化指標や今後の財政状況を見極めながら市政運営を進めているところであります。

小野市の財政状況は「広報おの」に掲載しておりますが、まだまだ市民の皆様の目にとまっていないようですので、先週の「市長の部屋」に引き続きご紹介させていただきました。しっかりと情報発信をすることも我々の勤めであります。今年の11月には地区別市政懇話会を開催いたしますので、そのときにも説明させていただきたいと考えています。

2007年9月5日(水曜日)

決算まとまる ~積極的に事業を展開するも健全財政を維持!!~

平成18年度決算がまとまりました。昨年度は、これまでの健全な財政を引続き維持しながら、「子育て支援など福祉・教育の充実」「活力と賑わいの創生」「安全・安心のまちづくり」「参画と協働の推進」「ガーデニングシティおのの推進」などに重点を置き多くの新規事業に取り組んでまいりました。

「子育てなど福祉・教育の充実」では、小野市民病院が北播磨地域の小児科救急の拠点病院として県から指定を受けていることにリンケージさせ、県下の市では初めて小学3年生までの医療費の完全無料化を実施いたしました(今年度はさらに小学6年生まで拡大しております)。また、これまで中学校のみに配置しておりましたALT(外国人指導助手)を全ての小学校にも配置し小学校における英語教育に積極的に取り組んでいるほか、全中学校でのパソコンの更新、市民病院で1ヶ月以上の入院児童を対象とした院内学級の設置なども行いました。また、交通弱者の移動手段として定着してまいりました「らんらんバス」の運賃を小学生以下と65歳以上は無料といたしました。現在では乗車数も運行当初に比べ約1.5倍増え、毎月6000人近い方が利用されるようになっています。

「活力と賑わいの創生」では、これまでから市民からの要望が多かった、雨天でもサッカーやゲートボールが楽しめる小野八ヶ池自然公園「龍翔ドーム」の整備を行いました。また、今年度JR、神戸電鉄、北条鉄道が結節する北播磨の基幹駅であるJR粟生駅に、いよいよ陶芸館が完成しますが、そのJR粟生駅や神戸電鉄樫山駅の周辺整備に着手いたしました。

「安全・安心のまちづくり」では、県下で最初に取り組んだ青色パトロールカーによる安全安心パトロールも、これまでの市内の犯罪発生件数が約35%も減少するという大きな成果に加え、市民から様々な情報も寄せられるようになりました。各地域でも次々に防犯組織が結成されるなど、市民の安全安心に対する意識の高まりにも繋がっています。

「参画と協働の推進」では、施設の維持管理から事業の企画運営までの全てをNPO法人にお任せしている市民活動の拠点施設「うるおい交流館エクラ」を中心に、小野市だけにとどまらず広く北播磨、神戸、丹波などからも多くの方が活動をされ、新しい文化、新しい交流の輪が広がっています。また、各地区の「地域づくり協議会」の活動に対して、用途を規制しない活動費の助成を1地区あたり200万円から300万円に増額いたしました。地域が一体となって、あの、のじぎく兵庫国体を大成功に導いたことで、その団結力も一層高まり、ますます活発な主体性をもった取り組みが展開されるようになっています。

「ガーデニングシティおのの推進」では、市境などでポケットパークの整備を行いました。ひょうご&おのハーブまつりも開催し、ガーデニングボランティアとともに色と香りによるまちづくりを進めています。2年後の平成21年にはいよいよ、小野市で全国ハーブサミットを開催いたします。

貯金(基金)残高の推移のグラフと、借金(地方債)残高の推移のグラフ

このように様々な事業を展開した中で、一般会計の決算総額は、歳入が約184億円、歳出が約180億円で差引約4億円の黒字となりました。また、市の借金であります市債残高は、前年度より約8億円も減って約160億円となった一方で、貯金にあたる基金残高はほぼ横ばいの約81億円を確保いたしました。県下29市中、人口1人当たりで比較してみますと、貯金は1人あたり16万3千円(前年より千円増)で多いほうから4番目、借金は32万1千円(前年より1万7千円減)で少ないほうから3番目となっています。

これを小野市の資産と負債の状況を表した公会計のバランスシートで見てみますと、市民1人あたりの資産は137万1千円、負債は38万5千円となり正味資産は98万6千円となります。ちなみにこの金額は兵庫県が発表した決算見込における県民1人あたりの正味資産39万円の実に2.5倍以上であります。

また、収入に占める借金の返済割合を示す実質公債費比率は16.7%(18%を超えると借金である起債が制限されます)で、北播磨地域5市の中では一番低く良好な状況となっています。更に、平成20年度から自治体の財政健全度を測る新たな指標として、「連結実質赤字比率」が新たに導入される予定ですが、日本経済新聞社に問い合わせた試算によりますと、平成17年度決算では、小野市は、+78.3%で、全国1844の自治体の中で、上位、つまり健全な方から16番目、802ある市、区のうちでは全国第2位となっています。

このように、健全な財政を維持いたしているものの、地方財政を取り巻く環境は、依然厳しい状況が続くことが予想されます。しかしながら、限られた財源と、小野市の持つあらゆる可能性を最大限活用しながら、「もっと変えよう小野、もっと変わろう小野市」の基本理念のもとに、ますます元気で、活力ある小野市を目指し取り組んでまいりたいと考えております。

2007年8月29日(水曜日)

「第30回小野まつり」開催。各地域でも新たな賑わいづくりが展開!

皆さん、8月18日(土曜日)、19日(日曜日)と2日間にわたって開催された「第30回小野まつり」はいかがでしたでしょうか。

1日目は、グラウンドゴルフ大会、オープニングセレモニーから始まり、のど自慢大会、屋台村、夜には市内各地区の地域づくり協議会の方が中心となって取り組まれた盆踊り、そして北播磨地域最大規模の3000発の打上げ花火が夜空を彩り昨年より多い8万人の人出で賑わいました。

白と黒の衣装を着ておの恋おどりを踊っている人たちの写真

2日目には、各地のよさこい踊りの中でも県下最多となる105チーム、2400人が参加した関西最大規模のダンスイベント「おの恋おどり」一色となり、朝から晩まで各チームの躍動感のある多彩な踊りが、「うるおい交流館エクラ」周辺や大池総合公園のステージなどで披露されました。あいにく夜には突然の大雨となり、途中から急きょ会場を「うるおい交流館エクラ」に移しての開催となりましたが、入賞チームによる完成度の高い見事な演舞が次から次へと披露され、会場からは感嘆の声とともに大きな拍手が沸いていました。

また、まつりを見に来られた方からも多くの感想が寄せられました。「小野まつり」が終わったその日のうちに「感動しました」「また来年も見に来たい」「隣の市からですが素敵なまちづくりを応援しています」というメールもいただき感謝するとともに大変うれしく思っています。

「まつりを通して小野市を変えよう」と熱い思いを抱かれている約100名の市民の方が中心となった「小野まつり実行委員会」が、この「小野まつり」の改革に取り組まれてから早や8年が経過しました。「小野まつり」が、郷土を愛する人たちの誇りとなるまつりを目指し、毎年テーマを決め、目的意識をもって取り組んでこられました。その間、来場者数も年々増え、今では当初の約3倍となる約14万人となり、北播磨地域だけではなく県外からも見物に来られ、また、参加されるまつりとして発展してまいりました。

市民自らが企画し運営する市民主体のまつりとして、8年間にわたる取り組みの中で、その思いやノウハウは更に多くの人たちに継承され、各地域での地域づくり協議会の活動などでも生かされています。

ステージの上で2人の女性が琴を弾いている第2回おおべの荘(ショー)の写真

25日(土曜日)には、市場地区では初めてとなる「第1回市場地区夏祭り」が開催されました。また同じ日、大部地区でも、地域の歴史遺産を活用して広渡廃寺跡歴史公園でよさこい踊りや琴の演奏などが行われた「第2回おおべの荘(ショー)」が行われました。両会場とも、多くの方で賑わっていました。この他の小野、河合、来住、下東条地区でもまつりや文化祭、スポーツ大会など、地域をあげての新たな取り組みが次々と展開されるようになっています。

小野市が目指している「ことおこし」「ものおこし」そしてそれらを支える「人おこし」が大きく実を結んできたと感じています。
市民の皆様方の地域の活性化に向けた取り組みを肌で感じ、その熱い思いに応えるべく、地域住民やNPO、企業そして、行政が共に考え、共に行動し、一致団結してますます元気な小野市を目指してまいりたいと考えています。

2007年8月22日(水曜日)

小野市民病院 最新版の病院機能評価認定!

病院機能評価Vr.5の認定証の画像

この度、小野市民病院では、財団法人日本医療機能評価機構から病院機能評価の最新審査基準である「病院機能評価Vr.5」の認定を受けました。

この病院機能評価は、厚生労働省や日本医師会などが中心となって設立した財団法人日本医療機能評価機構が、病院の医療の質や患者へのサービスなどが一定の水準以上となっているか第三者の立場から審査しているものです。一定の認定基準に達している医療機関には、認定証(5年間有効)が授与されます。

小野市民病院では平成14年に「病院機能評価Vr.3」の認定を取得していましたが、今回更にレベルアップした、最新の審査基準である「病院機能評価Vr.5」の取得にチャレンジしたものです。

評価内容は、例えば、医療事故に繋がる情報の収集や分析を行い改善策をとっているか、治療方針や入院について患者への理解や同意(インフォームド・コンセント)を行っているか、といった「医療の質や安全確保の体制」、外来の待ち時間の短縮が図られているか、患者のプライバシーは確保されているか、全館禁煙になっているかといった「療養環境や患者サービスの向上」など全部で750項目にも及びます。

審査もバージョンが上がるたびに厳しくなっています。初回認定率は、平成12年(Vr.3)では約70%でありましたが、平成16年(Vr.4)では約30%、今回の最新審査基準(Vr.5)では更に低くなっているようです。また、認定を受けても改善が必要な条件付という病院が多い中で、小野市民病院では指摘事項が全くない無条件での認定となりました。北播磨地域の病院で条件付きではなく、無条件での認定となったのは小野市民病院が初めてであります。

これまでの審査では、医療事故に繋がるヒヤリハットなどの情報を収集しているか、アンケートなどを実施して患者の意見の収集を行っているか等、様々な対策を行ったり、マニュアルを作っているかどうかが審査基準となっていました。しかし、最新のVr.5の審査では、単に実施しているだけではなく、その結果を分析し、どのように次の改善につなげているか、PDCAのマネジメントサイクルが求められていました。

小野市民病院では小野市の行政と同じく、平成11年から仕事のプロセスと結果を評価する小野市独自の方針管理制度を導入して取り組んでまいりました。病院の管理者である市長方針を頂点として、それを実現するために、病院長以下、医師、看護師、検査技師、薬剤師、事務職員それぞれの部門の部長、課長、係長へブレイクダウンして、具体的方針を立て、PDCAのマネジメントサイクルを展開し、業務プロセスを改善しながら、組織全体として市長方針の達成を目指してまいりました。こういった取り組みは一朝一夕にできるものではなく、長年にわたる運用の中で、しっかりとした仕組みシステムとして確立してきたものです。小野市独自の方針管理制度のもと、日々の業務の改善を図り続けてきたことが第三者から評価され、今回の無条件での認定に繋がったものと考えています。

いうまでもなく、この病院機能評価は、認定を受けることが目的ではありません。認定を契機として今後も日々の業務の改善を図りながら、良質な医療や患者へのサービスを提供し続け、地域から更に信頼される病院にしてまいりたいと考えています。

2007年8月15日(水曜日)

ガーデニングの師範“フラワーマイスター”

今年、小野市に新たに20名の「フラワーマイスター」が誕生し、先日その認定式を行いました。この「フラワーマイスター」は、“花やガーデニングに関する師範”のことで、小野市が独自に認定している制度です。

ボランティアの人がデザインした色とりどりの花が植えられた花壇の写真

小野市では、これまで市内各所で「ガーデニングボランティア」をはじめ、1000人以上のボランティアの方々が「ガーデニングシティおの」を目指した“美しいまちづくり”を展開されています。
そこでは、専門家の指導を受けながら、育苗から花壇のデザイン、植栽計画にいたるまで全てボランティアの方の手で行われています。活動を重ねていく中で、ボランティアの方からは「もっと専門的な知識を身に付けたい」というご意見もあり、平成16年には「ガーデニングインストラクター養成学習会」を開講いたしました。

1年目のまちづくり初級コースでは、小野市が取り組んでいるオリーブやローズマリー、ラベンダー、ビオラ、バラ、ひまわりなど約100種類以上もの花やハーブを使った“色と香り”によるまちづくりや、植栽デザインの講義、年間約20万株もの育苗や挿し木の実習などを通してガーデニングの基本を覚えていただきます。

ハーブを使ったポトフを作っている人たちの写真

そして、2年目のフラワーマイスターコースでは、それぞれの花にあった肥料のやり方や、赤玉土や腐葉土などをブレンドする土づくり、日当たりや風通しなどの植物管理、病害虫対策など、初級コースから1ランク上の専門的な知識や技術を身に付けていただいています。
この他にも受講生みんなで、ハーブを使って、ポトフ(煮込み料理)やハーブティを作ったり、寄せ植えや、花を乾燥させてポプリ(芳香剤)などの小物を作ったりという楽しみもあります。

このフラワーマイスターコースを修了された方を「フラワーマイスター」として認定しています。全部で10回の講座がありますが、用事などで受講できなかったときは、翌年に欠席した講座をもう一度受講していただくこともできます。ちなみに受講料は無料です。

今では、小野市内からだけではなく、西脇市や多可町、加西市、三木市、加東市、加古川市などからも受講に来られるなど、60名近い方がフラワーマイスターを目指して取り組まれています。

花壇にハーブなどを植えているボランティアの人たちの写真

これまで認定を受けられた18名の方は、「ひまわりの丘公園」や、「うるおい交流館エクラ」などの花壇のデザイン指導を行われています。専門的な知識が身についたことで、多くの人にも教えてやれると、活動範囲も広くなり、毎日、育苗や花壇の手入れをされている方もおられます。市外から来られて小野市で活動されている方もあります。

ボランティアの方々が生きがいづくりを求めて、知識や技術を高め、身に付けた知識や技術をさらに多くの方に伝えられています。“美しいまちづくり”が多くの方に支えられていることに感謝しています。

5月に、富山県で全国の公園整備関係者が集まり都市の緑化やまちづくりを考える「日本公園緑地全国大会」が開催されました。その場で「おのガーデニングボランティア」や「ガーデニングインストラクター養成学習会」など、小野市の取り組みを紹介したところ、全国的にも珍しい取り組みのようで、「小野市の取組みを参考にしたい」と注目も高まっています。

2年後の平成21年には「全国ハーブサミット」を小野市で開催いたします。これまで、ラベンダーなどで有名な北海道の北見市や上富良野町、県内では神戸市や淡路市などでも行われています。小野市にお越しになる皆さんに、ひまわり(実はひまわりもハーブの一種です)やオリーブ、ローズマリーなどのハーブや季節の花など、“色と香り”の両方を楽しんでいただくとともに、「ガーデニングシティおの」の魅力を、全国に発信してまいりたいと考えております。

2007年8月8日(水曜日)

「市長に質問します」 小学っ子議会開催

小学生がそれぞれの役割を持ち小学っ子議会を開催している様子の写真

先日、市内の小学生6年生の子どもたちが“1日議員”となって「小学っ子議会」を開催いたしました。毎年子どもたちが夏休みとなるこの時期に行っており、今年で8回目を迎えます。

市内の全小学校から、議員さん18名、議長さん1名だけでなく、インターネット中継、カメラ撮影、録音、時計係など議会の進行を支える8名のスタッフ役の子どもたち、合計27名が参加しました。

「小野市では6年生まで医療費が無料という他の市にはないことをしていただいています。しかし、産婦人科のようになくなってしまった診療科や、皮膚科などのように設置されていない科もあります。今後の市民病院の拡充計画についてお聞かせ下さい。」といった、今まさに問題となっていることを捉えた質問や、「ひまわりの丘公園と国宝浄土寺、共進牧場を遊歩道で結んでもっと大きな観光スポットにできないでしょうか。また小野市のマスコット人形を作ってみてはどうでしょうか」と、自分達で考えた観光のビジョンやマスコットをイラストにして提案した議員もありました。

本来の議会であれば、副市長や収入役、教育長、部長も答弁を行うのですが、これまでの「小学っ子議会」に参加した議員からは「自分の質問に市長に答えてもらって、とても励みになって嬉しかった」という感想が多かったことから、去年から全ての質問に私が答えることにしています。本会議でも直接全ての議員に答えることはありません。実際、1人で答えるのは大変なことですが…。

「小学っ子議会」には3つのねらいがあります。1つは、将来を担う子どもたちが、自分たちの住んでいるまち小野市についてどのように感じ、どのような夢を描いているかということを把握すること、2つは、子どもたちに市政への関心を深めてもらうとともに、積極的に討論する経験を養ってもらうこと、そして3つには、保護者の方や、市民の方に市政についての理解を深めていただくきっかけにしていただくことです。

これからは、参画と協働の実践は不可欠であります。学校を建てるにしても、公園を造るにしても多くの人の意見を聞き、議論をしながら進めていくことが重要です。「小学っ子議会」での経験を通して、子どもたちに、自分の思い、意見が、どうやれば相手に伝わり、納得してもらえるのか、また、物事を実現するには、自分ひとりの意見だけで決まるのではなく、多くの人達に理解してもらうことこそが大切だ、ということを少し感じていただけたのではないかと思います。

「小学っ子議会」といえども本当の議会と同じであり、いただいたご意見は内容を十分に検討して、小野市の市政に役立ててまいります。龍翔ドーム入口でのカーブミラーの設置や、山田の里公園での自然に調和した時計の設置など早速とりかかるように指示したものもあります。

子どもたち1人ひとりが持っている素直な感性、また、小野市への思いに触れ、改めて小野市の特色、持ち味を生かしたまちづくりへの思いを強くいたしました。

2007年8月1日(水曜日)

「開票事務のイノベーション」へのチャレンジ

 先日執行された参議院議員選挙の開票事務において、「開始時刻を今までから50分早め、20時30分とする。加えて、開票に要する時間を前回の半分に短縮し、23時00分に完了させることを目標とする」、小野市として初めて、開票事務のイノベーション(改革)にチャレンジしました。

予定通り県下市町でトップを切る20時30分に開票開始。23時10分開票作業完了。完了目標時刻を少しオーバーしましたが、前回の終了時刻が翌日午前2時20分でしたから、それに比べて3時間10分も早く終了させることができました。開票事務時間も前回の5時間から約半分に短縮できました。

このチャレンジの発端は、投票日のほぼ1週間前、東京で早稲田大学大学院 北川正恭教授(前三重県知事)と懇談する機会があったことです。「様々な分野で改革を進められている蓬莱さんが、開票事務になぜ手をつけられないのか」。「選挙に関する事務は普通地方公共団体の事務の一つであって、首長は選挙管理委員会及び選挙事務に必要な予算を調整する権限を持つ以上、開票作業自体の効率化や迅速化に対して首長は関与できるのに」と言われたことです。

市長に就任してこの9年間、自ら陣頭に立ってあらゆる分野で改革を進めてきましたが、選挙事務は選挙管理委員会の聖域であり、選挙で選ばれる首長はその活動に関与することは出来ないという思いがあったため、そこにメスを入れることは差し控えてきました(一般的にもそのように理解されていると思います)。我ながらうかつでした。

参議院議員選挙の投票日まで1週間しかありません。しかし、小野市の「方針管理制度」における今期方針は、「行政手法のイノベーション」であります。私自身、自ら先頭に立って、開票事務についてもそのイノベーションにチャレンジする決意を致しました。北川教授からは、「一朝一夕にできないので、今回は、開票時間を60分短縮することを目標にされたらどうか」と提案されましたが、思い切ってそのハードルを高く致しました。

開票事務の公平性、正確性に加えて迅速性、すなわち、いかに時間短縮を図るか。目標達成に向けて、従来のやり方を再点検しました。従事者は全員運動靴、投票箱は管理者立会人立会いのもと開始宣言前に解錠、疑問票は先に審査係へ回付、指揮する司令塔を2名配置し効率的な人員配置の誘導、確認の印鑑はシャチハタで、立会人は会場内を自由に動いて確認、作業時間をストップウオッチで計測、ビデオカメラ2台でチェック等々の改善策をたてました。

ところが開票日までの日数がなく、訓練やリハーサルも行なう時間的余裕が全くなかった中で、ぶっつけ本番のチャレンジとなりました。そのような状況下で、高い目標でありましたが、その目標をほぼ達成できたことは、職員も頑張ったし、また、選挙管理委員会の委員さんや一般の立会人の方々の多大なご理解とご協力があったからだと感謝しています。「やればできる」という達成感を皆さんとともに分かち合えたと思います。

今までとは何が違うか。「目指せ23時00分開票完了!」という明確な目標を横断幕に掲げ、全員がそれに向って行動したことです。開票事務の改革によって、開票にかかる時間が削減され、経費の節減につながります。

しかし、事の本質は、開票作業を通して行政の仕事のやり方を「前例踏襲型」から「目標達成型」に進化させることでありました。市の業務の中で職員が共同で一つの事務に従事する機会はそんなに多くはありません。そのような共同作業の機会を捉えて、職員の仕事に対する意識改革を図ることが大きなねらいでありました。

今回は、初めての挑戦であり、改善すべき課題も見えてきました。他市に比べてまだまだ速いとはいえません。大事なことはPDCAのマネジメントサイクルをまわしていくことであります。小野市では既に「方針管理制度」というしっかりとした検証システムを確立していますので、この度の取組みを検証し、次回にはもっと時間短縮を図っていきたいと考えています。

それにしても今回の開票作業は、誰もが1秒を競う戦いの場でありました。本当に総力の結集の結果であり、皆さんへの感謝の一言に尽きるドラマでありました。

2007年7月25日(水曜日)

県下最大の「おの恋おどり」 105チーム2400人が出場

いよいよ「小野まつり」の開催まであと約1ヶ月となりました。記念すべき第30回目となる今年の小野まつりのテーマは「羅心(らしん)」です。小野まつりでは、毎年「小野まつり実行委員会」の皆さんがまつりのテーマや目標を定めそれを目指したまつりを展開しています。

「羅心」の「羅」は織物の一種(薄絹)のことです。織物はたて糸とよこ糸が織なしてできることから、たて糸を“まつりに対する取組み”、よこ糸を“まつりに対する市民や観客の思い”に例えて、この2つがしっかりと絡み合って織りなされるように、「小野まつり」を更に発展させていこうという願いが込められています。ちなみに昨年のテーマは「輝心(きしん)」、一昨年は「迎心(げいしん)」でありました。

「小野まつり実行委員会」では「まつりを通して小野市を変えよう」という熱い思いを抱かれている市民の方約100名が中心となって7年前の平成12年から「小野まつり」の改革に取組んでまいりました。また、昨年からは事務局もこれまでの市役所からNPO法人の手に移り、まさに、市民主体のまつりとして定着しています。
今では、来場者数も当初の約3倍となる約14万人で賑わうなど、北播磨を代表するお祭りとして発展してまいりました。市民の皆様とともに一体となって取り組んだ「ことおこし」「ものおこし」そしてそれらを支える「ひとおこし」が大きく実を結んできた成果であると考えております。

「小野まつり」のメインの1つは、県下最大の出場チーム数を誇る「おの恋おどり」です。「おの恋おどり」を取り入れた、平成13年はわずか16チームでしたが、年々増え続け、平成17年には県下最大の95チームとなり、今年も引続き県下最大となる105チーム、約2400人がエントリーされています。

参加チームのうちの約8割が市外のチームで、神戸や姫路、加古川、そして県外は京都や岡山などからもエントリーがあります。この「おの恋おどり」に出場するには、1人500円の自己負担が必要です。また、チームによっては、朝早くからバスをチャーターしてまで参加されるところもあります。市外や県外からもそのような負担をしてまで参加したいと思っていただける大会となりました。

よさこいを取り入れた踊りだけではなく、盆踊りやジャズダンス、チアリーディングなどいろいろな踊りでも参加できることや、会場内にステージの数を増やしたり、街頭パレードを行うなど、できるだけ出場の機会が多くなるようにしております。そして、「おの恋おどり」最高の賞である「おの恋大賞」を受賞されたチームには夜のステージでナイアガラの仕掛け花火をバックに踊っていただきます。参加チームからは「あの舞台で踊りたい!」というあこがれの舞台となっています。是非、熱い、勇壮な踊りをご覧いただきたいと思います。
また、今年は、「小野まつり」30回目を記念して、昨年より500発多い3,000発の花火を打ち上げます。

市民、観客が一体となり小野まつりにお越しになられる全ての方々に、「また来年も来たい、参加したい」と思っていただけるように皆さんを歓迎したいと思います。8月18日(土曜日)、19日(日曜日)、皆さんのお越しをお待ちいたしております。

2007年7月18日(水曜日)

議場は市民のための討議の場

市長への手紙が始まり、先週、匿名の男性の方から次のような手紙が届きました。「初めて市議会本会議を傍聴し、市長と議員の熱い議論を期待していたところ、議場は神聖な場所であるはずなのに、市長の講義の場のようであった。リーダーシップについては満点だが、議会や議員を軽視されているように感じた」というご指摘でした。ご忠告に感謝し、私自身、そのような誤解を与える結果となったことを反省致しております。

お手紙にもあったように「議場は神聖な場所」であります。なぜ、神聖な場所なのか。いずれも市民から選ばれた市長と議員が、市民に見えるところで、市民のために、お互いに議論を戦わせながら市の将来像や政策を決定するところであるからです。

ところが、新聞によれば、議員と理事者側双方が事前に用意した台本に沿って一言一句を読み上げるだけで終わってしまい、時間内であれば許される議員の再質問すら希にしかされないところも未だにあるようです(平成17年3月11日付け朝日新聞朝刊、同3月15日付け神戸新聞朝刊)。これでは誰のための議会なのかわかりません。

議場は、議員はもとより傍聴者や市民に市政の内容をしっかりと理解していただくための情報発信の場でもあり、その説明責任を果たすことが我々に課された責務でもあります。

小野市では、最初の答弁者は、多くが担当部長でありますが、その答弁内容は事前に私自身が全てチェックし、担当部長は市の方針として私に代って答弁しているわけで、いわば、市長が答弁しているのと全く同じであります。

そして、議員の再質問、再々質問の内容如何や担当部長の説明不足によっては、私自身が、質問に対する直接の回答だけではなく、それを取り巻く背景やそれに関連したことも合わせて補足説明を致しております。

加えて、その答弁は、目の前の議員や傍聴に来られた人に対してだけではなく、広く市民全体に向けた説明の機会と捉えていますので、役所言葉や美辞麗句は避け、敢えて、市民に分かりやすいように普段の会話調で話そうと致しております。そのため、時々話が脱線したり、また、答弁時間が長くなって私の講義のようになってしまうことがありますが、市民に分かりやすく噛み砕いて説明しようとしていることが、逆に議会や議員を軽視していると捉えられ、大変残念に思った次第であります。

一方、冒頭のお手紙を頂いた翌日、別の方(記名者)から同じ6月議会の感想が寄せられました。「久しぶりに傍聴して、いつもと変らず元気一杯、迫力満点の市長に感動した。反対に議員さんは少し勉強不足では?」という内容でした。冒頭に紹介した手紙も、匿名ではなくご記名で頂ければ、直接文書で回答させていただけたのに…と思っています。

議場は、市長だけではなく、議員の力量も問われるところであります。
小野市では、「市長への手紙」をはじめとする「多様な広聴の仕組み」を確立いたしております。かつては、市民の要望や苦情、意見を伝えるのが議員の役割?のように思われていましたが、議員を通さなくても、直接市民の声が市長へ届く仕組みを構築しておりますので、「議員の口利き」と言われるものはなくなりました。

そのような中で、議員の役割自体も原点に立って見直されなければなりません。本来の議会の使命は、行政のチェック機能と政策立案であります。その機能を強化するためには、議員自身も勉強されて更なるレベルアップを図ることが求められております。

市長と議会は車の両輪に例えられます。どちらか一方が大きくても小さくても目指すべき方向には進みません。市長、議員がお互いにレベルアップして、ネガティブではなくポジティブに市の将来像や理念を討議してこそ、市民の求める議会になりうると確信致しております。

2007年7月11日(水曜日)

もう雨天中止はありません~「龍翔ドーム」の利用が増えています~

屋根付きの龍翔ドームでゲートボールを楽しんでいる人たちの写真

今年の2月にオープンした「小野八ヶ池自然公園」の「龍翔ドーム」で初めて、小野市老人クラブの皆さんによる毎年恒例の“市長杯ゲートボール大会”が開催されました。
毎年、天候を気にしながらも、私が出席する行事の時は晴れの日が多いのですが、この日は朝から待っていましたとばかりの雨でした。

以前より市民の皆さんから「雨天でも使用できる屋根付の広場を作ってほしい」という要望を多くいただき、ようやく整備できた「龍翔ドーム」で、連日のように多くの方が、フットサルやグラウンドゴルフ、ゲートボールなど様々なスポーツや文化行事を通して交流を深め楽しんでいただいています。夕べも遅くまで照明がついていました。

オープンしてから約5ヶ月、これまでに約500件、1万人の方に利用していただいています。夜も22時まで使用できますので、平日でも市内からだけではなく、市外は北播磨地域各地からはもちろんのこと、加古川や姫路、阪神地域などからも毎週のようにお越しになるグループもあります。

この「龍翔ドーム」は施設全体がドーム型をした屋根付の多目的広場で、アリーナ中央の屋根はテント幕構造になっていて、昼間は太陽の光を取り入れ、夜間は施設内の照明により、遠くから見ると施設全体が浮かび上がったような幻想的な雰囲気になります。そして、床面には砂入りの人工芝を敷いていて、フットサルやゲートボールには最適のグラウンドです。

ところで、3年前には「こだまの森」に、日本グラウンド協会公認の芝とクレーの両方のコースを備えた本格的なグラウンドゴルフ場を整備いたしております。「龍翔ドーム」がオープンしても利用者は減ることなく昨年より約30%増えていて、年間約2万5千人の方に利用をしていただいています。利用された方からのご要望に応え、新たに東屋を整備したり、時計を設置したり、新しいクラブを購入するなど、使い勝手のいいように毎年改善を行なっております。

現在、7月8月の2ヶ月間は「市長への手紙」の強化月間です。この「龍翔ドーム」についても是非、ご意見、ご要望をどんどんお寄せいただきたいと思います。皆さんに大いに楽しんでいただける施設にしてまいりたいと考えております。

2007年7月4日(水曜日)

ますます元気な小野市を目指して

6月3日の日経新聞や6月20日の朝日新聞の1面などで、新しい財政健全化指標の一つ、「連結実質赤字比率」が紹介されました。「連結実質赤字比率」というのは、病院会計や水道会計を含む全会計の実質赤字等の標準財政規模に対する割合であります。今国会で成立した地方財政健全化法により、平成20年度から自治体の財政健全度を測る指標として、この「連結実質赤字比率」が新たに導入されます。日本経済新聞社に問い合わせた試算によりますと、平成17年度決算では、小野市は、+78.3%で、全国1844の自治体の中で、上位、つまり健全な方から16番目、市だけでは全国第2位となっています。

そして、平成18年度の市の決算状況は、現在、まだ分析中ではありますが、一般会計は約3億8千万円を超える黒字となる見込みであります。一方、借金であります市債残高は、更に約8億円減少し、約160億円(平成19年はさらに10億減らして150億円)となる予定です。市の貯金であります基金につきましても、昨年度より約7千万円増え、約81億円を確保し、厳しい財政環境の中、健全性を堅持しております。

平成19年度におきましても、このような健全財政のもとで、現在、県下で最も進んでおります、「小学6年生までの医療費の完全無料化」や、これも県下初となります「デマンドバス(予約制バス)の試行運行」を開始いたしました。また、「白雲谷温泉ゆぴか」ではゲルマニウム鉱石や天然サンゴ石など全国的にもめずらしい18種類もの天然石を使った岩盤浴施設等の増設、JR、神戸電鉄、北条鉄道が結節する北播磨の基幹駅であるJR粟生駅での陶芸館や、神戸電鉄樫山駅周辺の整備など様々な施策を展開してまいります。

小野市への観光客数も年間250万人を突破し、この5年間で3倍以上増加するなど大変な賑いが生まれてまいりました。年間100万人以上が訪れる「ひまわりの丘公園」では、そこにある児童館チャイコムの入館者数が間もなく40万人を迎えます。オープン2年半で入浴者数が100万人を突破した「白雲谷温泉ゆぴか」、市民活動の拠点施設「うるおい交流館エクラ」も年間25万人以上の方で賑わっています。そして、市民が主体となって改革に取り組んだ「小野まつり」では、“おの恋おどり”への出場チーム数も、県下最大となった去年より更に増え、今年は106チームとなる見込みです。賑わいづくりのための拠点整備、そして、市民が主体となって活動できるための仕組みづくりも進み、小野市が多くの人で賑わう活力のある街へと変わってまいりました。

市民だけでなく、市内の企業の活動も活発に展開されています。平成18年度の法人市民税は北播磨地域では小野市が一番多くなりました。すなわち、それだけ元気で健全な企業が多いということであります。

今後も、地方財政を取り巻く環境は、厳しい状況が続くことが予想されますが、限られた財源と、小野市の持つあらゆる可能性を最大限活用し、「もっと変えよう小野、もっと変わろう小野市」の基本理念のもとに、行政、市民、企業、全てが一体となって、ますます元気で、活気ある小野市を目指し取り組んでまいりたいと考えております。

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