2019年1月~3月分のバックナンバー

更新日:2022年02月08日

2019年3月27日(水曜日)

おの桜づつみ回廊

桜が満開のおの桜づつみ回廊を家族が歩いている写真

いよいよ今週末、市内の桜が見頃を迎える時期となりました。小野市にある「おの桜づつみ回廊」の美しい桜並木は、全長4キロメートル、約650本であり、西日本最大級の規模を誇っております。江戸彼岸、大島、染井吉野、八重紅枝垂、思川の5種類の桜を、上流から下流へ向けて、長期間、桜を楽しんでいただけるように植えております。

この桜並木は、国の協力により加古川の堤防改修にあわせて、平成14年から整備を開始し、平成20年に完成しました。最大の特徴は、河川環境の保全の一環として「オーナー制度」を取り入れていることであります。オーナーのついた桜の木には、コメント入りの銘板を設置しており、結婚、出産といった慶事の記念などに市民の皆様から申し込みを頂きました。

加古川に桜の花びらが浮いている桜づつみ回廊の写真

そして、本年の新たな取組として、粟田橋の上流約350メートルの区間において、「ライトアップ」を実施いたします。今週末の3月30日(土曜日)~4月10日(水曜日)の12日間で、時間は日没から22時までを予定しております。

このような「賑わいづくり」が「誇りづくり」となり、その「誇りづくり」が郷土を愛する「愛着づくり」へと繋がっていくものと考えております。皆様のお越しを心からお待ちしております。

なお、駐車場については、河川敷に臨時駐車場を設けているほか、ローソン跡地駐車場なども確保しており、詳しくは小野市のホームページをご覧ください。

2019年3月20日(水曜日)

新庁舎建設工事 小野市が移り変わる時代の真っ只中

ルートイン側から撮影した工事中の新庁舎の外観の写真

現在、東側の一部では5階部分までの鉄骨が組み上がっており、新庁舎北側の2階、3階部分のタイル貼りのバルコニーも設置されているのがわかるようになっています。小野警察署の東側で進められている「小野市役所 新庁舎」建設工事も、いよいよ鉄骨の骨組みが立ち上がり、そのカタチの一部が見えるようになってきました。

工事中の倉庫棟の外観の写真

また、小野警察署の北側で進んでいる「倉庫棟」の建設工事は、外観の工事はほぼ終了しており、現在、内部に設置する移動書架の搬入組立作業を行っております。

現在の進捗状況は、この3月末で35%であり、来年3月中旬の完成を目指して、着々と工事を進めてまいります。

この市役所新庁舎が立地する「きらら通り」沿いには、平成17年3月に市民活動拠点施設して「うるおい交流館エクラ」ができて以降、平成24年10月に「セレモニーホールみらい」、平成26年8月には「ホテルルートインおの」がオープンし、平成27年11月に市民念願の「小野警察署」が開署しました。

市役所新庁舎が立地しているきらら通り周辺を上空から撮影した写真

小野市が大きく移り変わっていく時代の真っ只中を、目の当りにしている思いであります。さらに、イオン小野店北側のソロ池では、昨年の「さかい珈琲」のオープンに引き続き、子ども服、ベビー服、ベビー用品の「西松屋」が、その店舗を建設されています。

2019年3月13日(水曜日)

JR市場駅前整備

JR市場駅の玄関は、もともと黍田町集落のある西口にありましたが、平成16年度に行ったJR加古川線の電化事業にあわせて駅東口にも駅舎と駅前広場を整備しておりました。当時、この駅東口に行くには、「加古川上流浄化センター」沿いの加古川堤防を通って、大きく迂回しないと行けませんでした。

数台のバイクや自転車が駐輪してあるJR市場駅前の駐輪場の写真

平成25年度に県道から直接、駅東口に通じる進入路が設けられたことにより、駅東口に簡単にアクセスできるようになり、今では駅東口の利用者も増加し、パークアンドライドの拠点として、駐車場や駐輪場整備に関するご要望を「市長への手紙」等でも数多く頂戴していたところです。

市場駅東口の土地は、「加古川上流浄化センター」の敷地であり、兵庫県の土地であるため、整備には兵庫県の許可が必要でありました。このたび兵庫県から許可がおり、屋根もなく露天で置かざるを得なかった自転車、バイクですが、屋根付き駐輪場2基(合計約20台分)を整備するとともに、ご要望の多かった駐車場の拡張整備を実施することになりました。

既設の駐車場36台分は、通勤利用者のための24時間利用可能な月極め駐車場とし、夜間照明、防犯カメラ、車止めなどを整備し、安心してご利用いただける環境整備を行うこととしております。これに加え、JR市場駅の一時利用者や桜づつみの利用者のために、現在の加古川上流浄化センター敷地の一部に新たな駐車場約30台分の拡張整備を行います。

ただし、この拡張された駐車場は、24時間利用可能な駐車場ではなく、通勤利用者の車で満車となることのないように、利用可能時間を朝8時から夜の7時までとすることにしており、通勤利用者と一時利用者とを利用時間により差別化することにしております。

これらの整備は、この3月末までに完了させ、平成31年4月から供用開始する予定であります。

2019年3月6日(水曜日)

平成31年度予算案 次世代へつなぐ新たなまちづくり“NEXTおの”創生

NEXTおの”創生を掲げ、新たなまちづくりをスタートしてから4年目を迎える平成31年度の予算案がまとまりました。一般会計の予算総額は、前年度比19.7%増の255億円で、市制施行以来“過去最大”としております。

新元号を迎える節目となる本年は、新たな時代の幕開けとなる「新庁舎の建設」、「陸上競技場」や「ひょうご小野産業団地」整備など、ビックプロジェクトが目白押しであります。
「夢」、「子ども」、「高齢者」をキーワードに、1.人生100年時代を見据えた高齢者活躍の促進、2.子育て支援・教育環境の充実、3.安全・安心の確保、4.新たな拠点整備と都市基盤の充実の4本の柱で事業を展開してまいります。

小野市予算案の概要

これら積極的な事業展開を行いますが、平成31年度末の市の貯金にあたる基金残高は78億円を確保することにしております。一方、借金にあたる市債残高は220億円を見込んでおりますが、国の有利な財政制度を活用して、実質負担は約4割の88億円となります。

財政の健全性を示す「実質公債費比率」や将来支払うべき借金等の負担割合を示す「将来負担比率」については、これらのビックプロジェクトの実施後も国や県平均を下回る健全性を堅持し、次世代へつなぐ新たなまちづくりにチャレンジし続けてまいります。

2019年2月27日(水曜日)

複合福祉施設くつろぎの杜オープン

6階建ての複合福祉施設くつろぎの杜の外観の写真

「北播磨総合医療センター」南側の「兵庫あおの病院」に隣接した位置に、社会福祉法人「やすらぎ福祉会」によって、鉄筋コンクリート6階建て、延床面積約11,000平方メートルの「複合福祉施設くつろぎの杜」がオープンいたしました。

1階にはグループホーム、デイサービス、診療所、ドラッグストア、保育園、2階から4階には特別養護老人ホームとショートステイ、5階と6階にはサービス付き高齢者住宅が入る複合型の福祉施設です。

平成25年10月に「北播磨総合医療センター」がオープンして以来、平成27年8月に「兵庫あおの病院」開設、平成29年3月に「新都市中央線」開通など、この「複合福祉施設くつろぎの杜」が位置する「小野長寿の郷構想」エリアは、大きく変貌しております。

さらに、昨年11月に兵庫県と小野市の共同事業として進めている「ひょうご小野産業団地」の起工式も執り行われ、いよいよ来年度下半期には、その一部分譲も開始される予定であります。この産業団地の「基幹道路」として、「新都市中央線」から山田町内に抜ける「新都市南北線」の整備も平成31年度から開始する予定であります。

「小野工業団地」、「小野流通等業務団地」とあわせ、「小野長寿の郷構想」エリアでは、まさに活力ある産業振興と「医療・福祉・健康」が三位一体となった拠点づくりが、着実に「目に見える形」となってまいりました。

今後、このエリアに「医療系専門学校の誘致」へのチャレンジを含め、「小野長寿の郷構想」エリアのポテンシャルをさらに高め、小野市の未来を切り開く構想の実現に向けて全力でチャレンジし続けてまいります。

2019年2月20日(水曜日)

6期目を迎えて、あるべき市長像とは

このたびの選挙は「大義なき不毛の選挙」でありましたが、実に投票者の8割を超える市民の皆様からの温かいご支援をいただき、無事に6期目をスタートすることができました。全国で815市区長の首長がおられますが、その中で6期目以上の期数があるのは、私を含め7人であります。

当選後、ある市民の方から「いつまでも市長でいていただきたいのだが、年齢のこともあるので未来の小野市のために後継者育成を」というご意見をいただきました。私は、リーダーである市長に求められるのは、情勢の変化をしっかり見極め、物事の本質を見抜く「洞察力」、目指す目標を達成するために行動につなげ、新しい価値観を生み出す「構想力」、そして責任ある「決断力」であると考えております。

同時に政治家として不可欠な要素は、情熱を燃やし、やり遂げるという「熱意」、前例や固定観念から脱却して創意工夫を凝らす「創意」、そして当たり前のことでありますが市民の声に真摯に、実直に取り組む「誠意」、この「3つの意」を絶えず持ち続けられるかどうかが重要であり、これは期数や年齢には関係ありません。

これまでの20年間、『行政も経営』との基本理念のもと、「今まではこうであったと前例を踏襲することなかれ、かくあらねばならんという固定観念に捉われることなかれ」と、あらゆる機会を通して、行政経営の理念を、繰り返し、言い続けてまいりました。

これは、市制発足以来、歴代5人の市長のうち、3人もの市長がその任期中に職を辞することになった以前の小野市とは決別するための「意識改革」を職員だけでなく、市民の皆様にもお願いし、「ふるさと小野」を誇りに思えるまちに再生するために、ありとあらゆる機会を通して、言い続けてきたものであります。

それにより、私の行政経営理念や考え方が市民の皆様の意識の中にも浸透し、このたびの選挙で投票者の8割を超えるご支持につながったものであり、20年前の「小野市」とは決別した、市民意識の高い小野市に生まれ変わったのではないかと考えております。これこそが真の「後継者育成」であると考えております。

リーダーである市長は、強靭な体力と精神力が求められます。育成されるような主体性のないリーダーではなく、自らの強い信念と「ふるさと小野」への熱い思いをもったリーダーとなるべき人は、実は小野市には大勢育っており、その時がくれば必ずや登場されてくるものであります。

「政治とは無限の理想への果てしなき挑戦」であります。期数や年齢に関係なく、常に「3つの意」を自戒しつつ、「もっともっと小野を変える」という強い決意で市政を担う覚悟でありますので、市民の皆様方の更なるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2019年2月13日(水曜日)

小野市長として6期目が始動

花束を抱えながら笑顔で階段を上っている市長の写真

20年振りの選挙戦の結果、市民の皆様方からの温かいご支持と負託を賜り、2月7日に小野市長として6期目の初登庁を迎えることができました。同時に、多選への批判など市民の皆様からのご批判も真摯に受け止め、初心を忘れず、市民の目線に立った市民第一主義を肝に銘じて、これからの6期目の市政運営にあたっていきたいと気を引き締めているところであります。

6期目の就任にあたっても、『行政も経営』の基本理念のもと、1.「満足度志向の徹底」、2.「成果主義」、3.「オンリーワン」、4.「後手から先手管理」という「行政経営4つの柱」を基軸として、「もっともっと小野を変える」ために、邁進する所存であります。

新庁舎建設や県との共同事業である「ひょうご小野産業団地」整備をはじめとした、現在進行中のビックプロジェクトを着実に推進整備していくだけでなく、「もっともっと小野を変える」ために、「7つの重点政策」としてお示しておりますとおり、益々加速していく超少子高齢社会を見据え、「後手から先手管理」で、将来を見据えた新たな課題に対しても果敢に挑戦していく決意であります。

7つの重点政策

  1. 「新拠点整備」として、
    • 警察署や図書館などが集積するシビックゾーンへ、市民の夢と希望のシンボルである市役所「新庁舎」移転新築
    • 現庁舎敷地の跡地活用
    • イオン北側にある「ソロ池の開発整備」による賑わいの創出
    • 超高齢社会を見据えた新たなチャレンジとして、買い物弱者支援と災害時には食糧供給拠点にもなる「公設コンビニ」を設置
  2. 「都市基盤」の充実として
    • 小野市初の全天候型400メートルトラックを備え、災害時には防災拠点にもなる浄谷黒川丘陵地における「多目的運動広場」の整備
    • 住宅需要に対応するため、新たな住宅地の造成として「垂井南土地区画整理事業」の整備、推進
    • 「北播磨総合医療センター」、「兵庫あおの病院」に隣接した「高齢者福祉施設」の稼働と、「医療系専門学校」の誘致による「医療・福祉・健康」が三位一体となった拠点整備
  3. 「雇用の創出」として
    • 兵庫県との共同事業として1000人の雇用を創出する「ひょうご小野産業団地」の整備促進
  4. 「道路交通網」の整備として
    • 加古川と小野を約12分で結ぶことが可能になる「東播磨道」の早期全線開通
    • 新都市中央線から山田町抜け、国道175号の渋滞緩和にも寄与する「新都市南北線」の整備
    • 児童、生徒の通学路の安全性を飛躍的に向上させる市道「片山高田線」の整備
  5. 「子育て支援の充実」として
    • 高校3年生までの医療費を所得制限なく無料化の継続実施
    • 就学前4、5歳児の幼児教育、保育料の無料化の継続実施
    • 病児、病後児保育の充実
    • 新生児聴覚検査費の全額助成
    • 妊婦・産婦の健康診査費の助成
  6. 「教育環境の充実」として
    • 小野南中学校、旭丘中学校の校舎改築
    • 脳科学理論に基づく16か年教育の更なる展開
  7. 「広域連携の強化促進」として
    • 小野市・加東市・加西市に加え、さらなるごみ処理の広域化を目指し、処理場の建設運営資金を削減
    • 北播磨地域における病院連携と医療のあり方の再構築

我々、地方自治体には「今まではこうであったという前例を踏襲することなかれ、かくあらねばならんという固定観念に捉われることなかれ」と、持続可能な社会をいかに構築するか、いかに行政効率を高めるかが問われる時代にそれぞれの自治体の強味を生かし、「オンリーワン」の特色を出しながらも、「先手管理」で弱味を補強するための広域連携を強化促進していくことが求められます。

「政治とは無限の理想への果てしなき挑戦」であります。企業戦士から行政戦士として新たな挑戦に邁進し、小野市の更なる発展のため「新たな価値観の創造へ」向けて、「もっともっと小野を変える」という強い決意で市政を担ってまいりますので、市民の皆様方の更なるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2019年2月6日(水曜日)

市民の皆様の負託に応え小野市長6期目へ

先日、2月3日に投開票が行われ、20年振りの選挙戦となった「小野市長選挙」において、市民の皆様の温かいご支援により6期目の小野市政を担う栄誉を与えていただきました。この場をお借りして、衷心より感謝申し上げます。

市長を含めた複数の人が万歳をして喜んでいる写真

このたびの選挙戦は、ひたすら小野市を変えるために取り組んできた5期20年間で3つの点で「小野市は本当に変わったのか」を問いかける選挙であったと考えております。

1つには、昭和29年の小野市制発足以来、歴代5人の市長のうち3人もの市長が任期途中で、不祥事によりその職を辞することになった市民意識の土壌を根本から変える「市民意識の改革」であります。

2つには、行政経験も何もない、一介のサラリーマンが「民間の感覚と感性」で役所の常識を打破する「行政手法の改革」であります。

3つには、「より高度でより高品質なサービスをいかに低コストで提供するか」を追求し、「行政も経営」という基本理念のもと、「顧客満足度志向の徹底」、「成果主義」、「オンリーワン」、「後手から先手管理」という「行政経営4つの柱」を基軸とする「自治体経営の改革」であります。

官と民との決定的な4つの違い、すなわち、1.仕事をしてもしなくても給料が変わらない「成果と報酬が連動しない社会」、2.市民はお客様であるという「CS(顧客満足度)志向」の欠如、3.これまでからこのようにしていたから同じようにすれば間違いないという「前例踏襲型の施策遂行」、4.他の自治体でやっているから自分の市でもやるという「画一的横並びの仲良しクラブ」に真っ向から、改革を挑んだ20年でありました。

まだまだ、小野市の挑戦は続きます。市民の皆様の負託に応え、我がふるさと「小野」を「もっともっと変える」ために邁進する所存でありますので、今後とも市民の皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

2019年1月31日(木曜日)

5期20年間を振り返って その5

5回にわたって連載してきた20年間の取組についてでありますが、最後の回としてこれまでの入札制度改革、総人件費の削減により生み出された財源により、今では他市においても当たり前になっている施策を含め、「先手管理」で実施してきた小野市の代表的なものを紹介します。

  • 平成18年から開始した県内初となる小学3年生までの所得制限なしでの医療費の無料化を順次拡大し、平成28年7月からは高校3年生までの医療費を所得制限なしでの無料化、就学前4、5歳児の幼児教育・保育料についても所得制限なしで無料化
  • 「超高齢社会」を見据え、11路線、164箇所の停留場で市内全域を網羅し、年間15万人を超える方々に利用いただいている「らんらんバス」
  • 小野市民悲願の「小野警察署」開署
  • 新学校給食センターの稼働
  • 「北播磨総合医療センター」を地域の人と医療人をともにひきつける「マグネットホスピタル」として機能させ、その周辺では「兵庫あおの病院」の開院をはじめ、民間事業者による福祉介護施設などの整備が進捗
  • 「市民安全部」の創設と安全安心パトロールによる刑法犯認知件数の71%減
  • 市内全域10分以内での救急車の到着を可能にした「消防北分署」の開署
  • 高齢者が元気で活躍できる社会づくりのための「エイジ・ルネサンス・パーティ」
  • 言われてからやるのではなく言われる前にやる「先手管理3本の矢」条例の制定
    • 全国初「いじめ等防止条例」
    • 生活保護制度に一石を投じた「福祉給付制度適正化条例」
    • 市民、自治会、行政、議会が一体となって取り組む「空き家等の適正管理に関する条例」
  • 「おの検定」、「16ヶ年教育」などの小野市独自の教育と小中一貫教育の実施

これらの取組により、平成11年の市長就任当時の小野市の人口は、県内29市中、多い方から22番目でしたが、現在では17番目までアップしております。さらに、0歳から14歳までの年少人口割合は、平成22年の国勢調査で15.4%、平成27年の国勢調査でも少し下がりましたが14.6%と県内29市でいちばん高い実績をあげております。

今後50年、100年先の小野市を見据えた「新庁舎建設」も始まっております。この20年間を振り返り、改めて小野市は多少、変わってきたのではないかと感じております。あの未曾有の大混乱から、小野市がここまで立ち直れましたのも、「職員の意識改革」とともに「変わろう小野市」というメッセージに対して市民の皆様のご理解、ご協力があったからこそであると深く感謝しているところであります。

2019年1月30日(水曜日)

5期20年間を振り返って その4

「行政も経営」と捉え「より高度でより高品質なサービスをいかに低コストで提供するか」を追求する上において、重要なカギを握るのが「人材」であります。そのためには、優秀な人材の確保ともに、その人材が能力を十分に発揮し、仕事に対するモチベーションを高める仕組みづくりが不可欠であります。

ところが、公務員の社会は、「成果と報酬が連動しない社会」であり、仕事をしてもしなくても報酬にほとんど差がでない仕組みになっています。一所懸命に働き、結果を出しても報われることなく、ダラダラと仕事をしたものには残業手当がつくという矛盾。本来、組織とは能力のある人材が適材適所に配置され、組織の目標を十分理解した上で役割や責任を果たし、高い意欲で仕事に取り組んではじめて成果につながるものであります。

そこで、小野市流の管理手法である「方針管理制度」を導入し、それに基づき公務員の世界に「能力成果主義」を導入しました。「方針管理制度」とは、市長方針を頂点とし、それを実現するために部長、課長、係長…へとブレイクダウンして、いつまでに何をするのかという具体的な方針を立て、PDCAのマネジメントサイクルを展開して、結果だけでなくそのプロセスも評価し、改善を進めながら、組織全体として市の方針を達成する仕組みであります。

この「方針管理制度」での評価を「人事評価」にも連動させ、賞与のほか昇給昇格にも反映させ、「成果と報酬が連動しない」公務員の世界に「能力成果主義」を導入しました。また、多くの自治体で行財政改革の名のもとに実施されている職員の給与カットは一切実施せず、職員のモチベーションを高めながら、住民サービスの質を落とすことなく業務を効率化し、結果として総額の人件費を減らすことこそが「行政も経営」の本質であるからであります。

平成11年の市長就任時に380人いた正規職員(病院、消防除く。)は、平成30年度には259名となり、実に31%削減し、硬直化した組織や仕事のやり方を効率的かつ機能的なものへと変革させ、まさに少数精鋭で業務を遂行できる組織を構築しました。人口100人当たりの職員においても0.531人と県内で2番目に少ない職員数であります。この結果、平成11年度からの総人件費の削減効果額は117億円になり、これらの経費が小野市のオンリーワンの施策を支える原動力になっているのです。

5期20年間を振り返る最終回(明日1月31日掲載)は、これまでに実施してきた小野市の主な施策を紹介します。

2019年1月23日(水曜日)

5期20年間を振り返って その3

市長就任後、真っ先に取り組んだのが入札制度改革でありました。小野市制発足以来、歴代5人の市長のうち、実に3人もの市長が任期途中で職を辞するという異常な温床を断ち切るためにも改革が必要だったのです。

当時はバブル崩壊後のデフレ現象により、民間企業では「売る」ことより「買う」ことを意識している時期であり、「いかにしてものを買うか」ということは、経営上の重要の課題であったにもかかわらず、行政には「ものを買う」という意識も仕組みもありませんでした。

民間企業が「ものを買う」とき、「Q(Quality品質)・C(Cost価格)・D(Delivery納期)」がきちんと守られているかで判断します。行政の場合は、これらに加えて公共事業であることから「社会的責任」を加えて業者を総合的に判断する必要が生じます。

これまでの行政は「基準にあっている」ということで満足していたと思われます。今はもうそんな時代ではなく、資材原価を考えると落札率が60%台であっても驚くべき数字ではありません。入札が厳しくなれば業者は資材調達を工夫し、コスト意識が高まり競争力もついてきます。

競争のないところに力のある企業は育ちません。自治体によっては、入札の透明性・公平性を図るという名のもとに、予定価格や指名業者名を事前公表されているところもありますが、小野市では入札結果を含めて事後に公表することにしています。これらの改革の結果、市長就任直後の1年間で、土木工事の平均落札率は90%台から60%台まで落ちました。工事の単価が下がれば、工事量を減らさなくても、歳出の削減につながります。

今までの役所には、いかに安く買うかという発想がなかった分、当たり前のことをやれば無駄は省けます。予算は使い切るという役所の常識はもはや通用せず、予算は残すものという当たり前のことを当たり前にやったに過ぎないのです。ここで浮いた資金が、小野市の積極投資を行いながらも、健全財政を維持する大きな原資となっています。

平成19年からは、予定価格の設定、指名業者の選定、随意契約に関する業務など入札に関するすべての権限を市長から副市長に委ね、市長はリーダーとして方針を示して制度、システムを構築し、実務は市長方針を受けて副市長以下の職員が遂行するという管理手法を貫いています。(その4へ続く。)

2019年1月16日(水曜日)

5期20年間を振り返って その2

小野市長として市役所に入って、まず驚いたのが、「成果と報酬が連動しない社会」であるということでありました。すなわち、公務員の世界というのは、仕事をしてもしなくても給料が変わらない世界でした。さらに、市民はお客様であるという「CS志向(顧客満足度志向)」が欠如していること、他市でやっているから自分の市でもやるという「画一的横並びの仲良しクラブ型」、そして今までこのようにしてきたから同じようにすれば間違いがないという「前例踏襲型」の施策遂行でした。

これでは、成果を出すことなど期待できません。とにもかくにも職員の意識改革が必要でありました。「理念なくして意識改革なし、意識改革なくして行動なし」との思いから、『行政も経営』だと考えていたこともあり、「民間の感覚と感性」を行政に持ち込み「より高度でより高品質なサービスをいかに低コストで提供するか」を追求することを基本理念に掲げました。

とにもかくにも意識改革が急務であったことから、第一に市民=顧客と捉えた顧客満足度志向を追求しなければならない、第二に役所は成果と報酬が連動しない社会だから、成果主義を導入しなければならない、第三に「画一的横並びの仲良しクラブ」から脱却し、「小野らしさ」を追求する「オンリーワン」を目指さなければならない、第四に言われてからやるのではなく、言われる前にやる「後手から先手管理」を意識付けなければならない、という思いから生まれたのが『行政経営戦略4つの柱』であります。

こうして『行政も経営』との基本理念のもと、『行政経営戦略4つの柱』、すなわち、(1)「顧客満足志向の徹底」、(2)「成果主義」、(3)「オンリーワン」、(4)「後手から先手管理」を基軸とする小野市の行政経営が始まりました。あれから20年、この基本理念と「行政経営4つの柱」は一切ぶれたことはなく、一貫して小野市行政の中で生き続けております。

また、市長選挙に際して、「民間の感覚と感性で小野市を変える」、「変えよう小野、変わろう小野市」というスローガンを掲げておりました。「変えよう小野」というのは、自らリーダーシップを発揮して、主体的に「小野市を変える」という強い決意であり、「変わろう小野市」というのは、市民にも意識改革を求めて「市民と共に小野市を変えよう」というメッセージでありました。

つまり、意識改革を求めたのは職員だけではなく、これまでの小野市で続いてきた不祥事の背景にある諸問題を明らかにし、原因となる土壌を変えるためにも、市民の皆さんも一緒になって意識改革をしていただくことでありました。市民ニーズを積極的に取り入れ、情報を公開し、市民に分かりやすく、市民自らが参画できる小野市政が同時に始まったのであります。(その3へつづく)

2019年1月9日(水曜日)

5期20年間を振り返って その1

小野市長に就任して、早や5期、20年が経過しようとしています。平成10年12月、小野市では前市長の汚職事件が発覚し、市政は大混乱に陥っていました。昭和29年の小野市発足以来、歴代5人の市長のうち実に3人もの市長が、任期途中でその職を辞する異常事態に、それまでのサラリーマン生活では行政との接点もなく興味さえもありませんでしたが、企業人の感覚で小野市を再生したいと一念発起したのを鮮明に覚えています。

大学卒業と同時に民間企業に就職し、大阪、東京と転勤を繰り返し、郷里の小野へ帰ってくるとは全く予測していませんでした。その会社が小野市に工場を建設し、分社化して小野市に本社を置き、まさか帰ってくるとは思いもしなかった郷里での勤務となったわけでありますが、平成7年、総務・人事部門統括部長として、急激に進む円高もあって、コスト削減に対応するため、生き残りをかけ、断腸の思いで社員の3割以上を削減するリストラの陣頭指揮をとったことが、深く心に刻まれています。

ほぼ30年の企業でのサラリーマン生活の中で、リストラやコスト削減に矢面に立つ困難な場面を幾度となく経験し、『出る杭は打たれるのではなく、出ない杭は地中で腐るしかない』と説いてきた自らの生き様から、「ふるさと小野」の危機的状況を看過することができず、「Another One」もう一人の自分を見い出だそうと、「民間の感覚と感性で小野市を変える」、「変えよう小野、変わろう小野市」という変革のスローガンを掲げて、急慮、市長選に立候補したというものです。

あれから20年、時代も大きく変わり、人口減少、超少子高齢社会が加速し、2040年には、全国の自治体の約半数にあたる896自治体が消滅する可能性があるとまで言われております。我々、地方自治体は、「今まではこうであったという前例を踏襲することなかれ、かくあらねばならんという固定観念にとらわれることなかれ」と、行政効率を高め、従来の延長線上にはない行政システムを構築し、「持続可能な社会構造への転換」を図っていかなければなりません。

そこで、今週から5週にわたり、これまで20年間、地道に取り組んできた市政運営の概要を紹介したいと思います。(その2に続く。)

2019年1月1日(火曜日)

新たな時代の幕開け~「NEXTおの創生」Final Stage~

新年あけましておめでとうございます。輝かしい新春の門出を皆様お揃いでお迎えのこととお慶び申し上げます。いよいよ30年続いた「平成」の時代の締めくくりとともに、「新元号施行」という新たな時代の幕開けにふさわしい記念すべき1年が始まりました。

昨年の小野市 ~“小野市流の地方創生”を加速させた一年~

  1. 『次世代につなぐ新たなまちづくり』へのチャレンジ
    • “シビックゾーン”と位置付けるエリアにおいて、「新たなまちづくり」のランドマークとなる「市役所新庁舎」の建設工事に着手
      • 地上6階(一部7階)延床面積約10,900平方メートル
      • 「うるおい交流館エクラ」との間に“スカイウォーク(連絡橋)”も整備
      • 2020年春に“未来(ゆめ)のまち小野の創造拠点”としてオープン予定
  2. 新たな「まちのにぎわい」の創出
    • イオン小野店北側の「ソロ池」に噴水装置を設置し、夜間のライトアップを開始
      • 景観の魅力向上に合わせて、商業施設の誘致第1号店がオープン
    • 地元住民の参画と協働の実践拠点「鍬溪温泉きすみのの郷(さと)」が新たにオープン
  3. “先手管理”による「安全安心」の更なる進化
    • 市内全域10分以内の現場到着を可能にする「消防署北分署」の開署
    • 災害時には消防署北分署と連携して災害対応の拠点にもなる「新学校給食センター」を開設
新庁舎の外観の完成イメージの画像
消防署北分署の開署を記念するテープカットの様子の写真

今年の小野市 ~『NEXTおの創生』のFinal Stage(総仕上げ)となる重要な一年~

  1. 小野市の未来を切り拓くビックプロジェクトの着実な推進
    • 「市役所新庁舎」の建設はもとより、「浄谷黒川多目的運動広場」において、小野市初の400メートルトラックを備えた陸上競技場が完成予定
    • 歴史的遺産である「堀井城跡」を活用した高齢者の生きがい創出と健康づくりを兼ね備えた“拠点整備”が本格化
    • 将来の雇用創出や税収増につながる県市共同事業「ひょうご小野産業団地」の一部分譲開始
  2. 小野市の代名詞である「子育て支援」や「教育環境の充実」、「安全・安心」の更なる追求
  3. “健康志向の小野市”を目指した新たな一手の検討開始
    • 福祉先進国であるフィンランド・スイスへの海外視察の現場体験学を活かした“予防医療”のための新たな政策に着手
400メートルトラックを備えた浄谷黒川多目的運動広場を上空から撮影した写真
ひょうご小野産業団地の分譲後の完成イメージ図

ぶれない一貫した基本理念『行政も経営』

市長就任以来5期20年にわたり、「行政も経営」と捉え、“より高度でより高品質なサービスをいかに低コストで提供するか”を追求することを基本理念に掲げ、「顧客満足度志向」、「成果主義」、「オンリーワン」、「後手から先手管理」という『行政経営戦略4つの柱』を基軸に“もっともっと小野市を変える”ための様々な事業に取り組んでまいりました。

持続可能なまち「住むなら!やっぱり おの」の実現にまい進

将来、全国の自治体の約半数にあたる896自治体が消滅する可能性がある時代において、まさに「生き残りではなく、勝ち残り」を目指すためにも、現状に満足することなく、「看脚下」、まずは足元を見て、『住むなら!やっぱりおの』という“無限の理想への挑戦”にまい進してまいりますので、皆様のより一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

この記事に関するお問い合わせ先

秘書課
〒675-1380 兵庫県小野市中島町531番地
電話番号:0794-63-1002
ファックス:0794-63-6600

メールフォームによるお問い合わせ