2018年10月~12月分のバックナンバー

更新日:2022年02月08日

2018年12月26日(水曜日)

「平成30年小野市10大ニュース」が決まりました

平成30年小野市10大ニュースの一覧と写真

2018年12月19日(水曜日)

道路区画線(白線)の簡易補修

車道上の、消えかかっている道路区画線(白線)の写真

経年劣化によって道路区画線(白線)が消えかかり、薄くなって視認性が悪くなっている箇所を目にされた方も多いと思います。小野市道においても、視認性がやや困難な道路区画線がある路線は、小野市道全体456キロメートルの2割近くに及ぶと推測しております。

それに対して、小野市道における道路区画線の引き直しは、専門業者に請負工事として発注して施工しており、予算の上限もあることから年間8キロメートルから10キロメートル程度であります。さらに、請負工事として発注する方式では、予防保全的な引き直しや緊急的に引き直しを行うなどの対応が困難なこともありました。

最近は、搭載されているカメラで道路区画線を認識して、はみ出し警告などを行う安全装置が装備されている自動車が増えていることから、道路区画線を明瞭に引き直すことの重要性は増しております。

公園の駐車場の消えかかった白線を引き直している様子の写真

そこで、小野市では簡易な工法で素早く引き直そうと、白線を引く「ペイントハンドマーカー」を購入し、専門業者から道路区画線の引き方の講習を受け、まずは公園等の駐車場の区画線が消えかかっているものからチャレンジを始めたところです。

道路区画線をタイムリーに補修することで、視認性の向上により通行の安全性が確保されるとともに、見た目にも美しい街並みを維持できるものと考えております。施工中の安全対策への対応を協議し、年明けから順次、実施していきたいと考えております。

この取組は、兵庫県内及び全国でも例がなく、先駆的な取組であります。今後、インフラの老朽化に対する点検補修への需要が増していく中で、自治体自らによる「後手から先手管理の実践」であると考えております。

2018年12月12日(水曜日)

新たなチャレンジ~ひょうご小野産業団地~

ひょうご小野産業団地造成工事の安全祈願祭の様子の写真

先月末に、新たなチャレンジとして整備する「ひょうご小野産業団地造成工事」の安全祈願祭に参列してまいりました。「ひょうご小野産業団地」は、「北播磨総合医療センター」、「兵庫あおの病院」、さらには建設中の高齢者福祉施設と近接したエリアで、兵庫県企業庁と小野市との共同事業として実施するものであります。

兵庫県が造成工事と分譲販売を担い、小野市が道路や水道などのインフラ整備を担当することにしており、総額84億円のビックプロジェクトであります。完成後は、約10社の企業立地と1,000名を超える雇用創出が期待されており、小野市にとりましても固定資産税や上下水道使用料といった収入増が見込まれるため、近くに位置する「小野工業団地」、「小野流通等業務団地」とも相まって、小野市財政の屋台骨を支えてくれるものと期待しております。

林の中にあり、建物が立ち並ぶ新産業団地が俯瞰して描かれているイラスト

企業活動にとって重要なことは、「BCP(事業継続計画)への取組」、「物流コストの低減」、そして、「労働力の確保」であります。この「ひょうご小野産業団地」が位置するエリアは、昨今、大規模な自然災害が多発しておりますが、海岸線からも遠く、丘陵地にあるため、津波や河川の氾濫、土砂崩れ等の心配のないエリアであります。

さらにこのエリアは、山陽自動車道、中国自動車道のインターチェンジに近く、大阪、神戸まで車で1時間の距離にある上、現在工事中の「東播磨道」が開通すれば、加古川市域から車でわずか12分程度の距離にあります。また、国道175号の渋滞緩和のための「新都市南北線」も整備予定であり、これらの道路整備により、「物流コストの低減」が図れるだけでなく、臨海エリアからも通勤可能となり、「人材確保」にとって好立地のエリアであります。

生まれ育ったふるさとで働ける環境を整備することこそが、地方創生であり、新たな「ものづくり」の拠点となるようチャレンジしてまいります。

2018年12月5日(水曜日)

継続し続ける「教育防災訓練」開催

いよいよ「平成」最後の年末が近づいてまいりました。本年を振り返ると、6月の大阪府北部地震、7月の西日本豪雨災害、さらには度重なる台風の上陸や北海道胆振東部地震など日本全国で甚大な被害が発生し、改めて自然災害の恐ろしさを痛感した年でありました。

教育防災訓練で土嚢を作っている様子の写真

そのような中、先月、来住小学校において、山崎断層を震源とするマグニチュード7.5の大地震が発生したとの想定で「教育防災訓練」を行いました。毎年、各小学校区で順番に実施しており、大規模地震や水害等に備えるための災害対応能力の向上、防災意識の高揚、被害の軽減が目的であります。

訓練は、児童や保護者、先生方をはじめ、自主防災組織、小野警察署、陸上自衛隊青野原駐屯地、消防団南分団、兵庫県防災士会、女性防災グループ「クローバー」など、総勢約600名の皆さんに参加していただきました。

火が描かれたパネルに消化器を用いて放水している様子の写真

住民・保護者・児童による避難訓練や児童引き渡し訓練、避難所体験訓練、放水体験、自衛隊等による炊き出し訓練のほか、新たな取組として、訓練中の会場内に「緊急地震速報」を突発的に鳴らし、参加者に安全確保姿勢を取ってもらう訓練を実施しました。いつ、どこで発生するか分からない地震において、最も大切な行動である安全確保姿勢を反射的に取れるよう、より実践に即した訓練となりました。

災害発生時に重要なことは、「認識学ではなく体験学に学ぶ」ことであり、いかに落ち着いて行動できるか、また、いざという時に地域の中で互いに助け合える「地域の絆」を普段からいかに構築しておくかの2点であります。「悲観的に準備し、楽観的に対応する」ことを災害対策の基本とし、このような訓練を「継続し続ける」ことで、安全安心なまちづくりを行ってまいります。

2018年11月28日(水曜日)

安心して暮らせるまちづくり~安全安心パトロール隊の取組~

明るい緑色の上着で統一されている安全安心パトロール隊が緑と白のカラーリングの車の前で整列している様子の写真

小野市ならではの「安全安心パトロール隊」をご存知でしょうか。平成16年6月から開始したこのパトロール隊は、現在、専用車8台、15名の警察官OBにより、平日の8時45分から21時30分まで市内を巡回しており、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりを推進しています。

この「安全安心パトロール隊」は、単に市内を巡回しているだけではありません。元警察官としての経験を活かしたプロの目による監視や下校時の生徒の見守り、カーブミラーや道路の簡易な補修まで、行政の目が届かない「ニッチ(隙間)」を埋める活動をしております。

安全安心パトロール隊によるカーブミラーの補修の様子の写真
駐輪場で自転車の施錠を確認している様子の写真

その他にも、公民館に集まっている方々に詐欺被害や交通事故の防止を呼びかけたり、自転車の盗難防止のために施錠の有無を確認したりと、常に市民の目線に立った活動を続けております。このような日々の取組の成果として、市内の刑法犯認知件数は、パトロール隊の活動開始前の平成15年には1,170件あったものが平成29年には339件になり、実に約7割減少というまさに「見える成果」として表れております。

しかしながら、「安全安心パトロール隊」の活動だけでは安全で安心なまちづくりを実現することはできません。市民の皆様一人ひとりが自分の安全は自分で守る、地域の安全は地域で守るという自己意識の醸成が不可欠であります。この「安全安心パトロール隊」の取組が市民の皆様の更なる意識改革に繋がることを期待しております。

2018年11月21日(水曜日)

「NEXTおの創生」Final Stageへ ~予算編成指示会議を開催~

机の上に予算編成についての2枚の資料がある様子の写真

課長以上の幹部職員を集め、来年度に向けての予算編成指示会議を開催しました。我が国の景気は、「緩やかな回復が続いている」とされておりますが、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響、相次ぐ自然災害など懸念材料も挙げられております。

小野市では、昨年度決算で市税が72.3億円となり、対前年度比3.1億円の増加であったものの、地方交付税、臨時財政対策債で2億円の減少となっており、一般財源の伸びは大きな期待はできない状況であります。加えて、保育給付費や障害者福祉施策の充実、高齢化に伴う社会保障費の増大により、財政の硬直化が顕在化する傾向にあります。

しかしながら、2019年度は、「市役所新庁舎の移転新築」、「新産業団地整備」などを決断し、次世代につなぐ“新たなまちづくり”への挑戦を始めてから4年目を迎え、いよいよ稼働間近を迎えたビッグプロジェクトが「見える形」となります。そこで、来年度は『NEXTおの創生』Final Stage(総仕上げ)と位置づけ、ビックプロジェクトを着実に展開するとともに、県内屈指の子育て支援や教育環境の充実、安全安心なまちの創造を更に追求していきます。

予算要求に際して、市長から指示した事項は次の4点であります。

  1. 予算要求は、そのプロセスを通して人材育成の場である。各所属で若手職員も含めて徹底した議論を積み重ねることにより、深みのある施策につなげること。
  2. 来年度に向けた主要事業ヒアリングで市長から否定的なコメントがあったとしても、顧客(市民)満足度志向の徹底に合致するものであれば、部内で徹底的に議論を行い、再度要求すること。
  3. 財源は限られているので、積極的な要求だけでなく、PDCAのマネージメントサイクルから、事業の見直し、廃止も必要であること。
  4. 時代の潮流を読む洞察力を持って事業を検討し、法制化の有無にかかわらず、小野市流のオリジナリティのある事業に果敢にチャレンジすること。

高齢化の進展による介護、医療費の増加、老朽化した施設の更新など財政状況は厳しさを増していきますが、「次世代へつなぐ持続可能な健全財政の確保」を最重要課題としながらもオリジナリティのある施策に積極的に取り組んでまいります。

2018年11月14日(水曜日)

本来のあるべき「ふるさと納税」へ

総務省によりますと、平成29年度における全国のふるさと納税額は平成26年度と比較しますと、金額では約9.4倍の約3,653億円であり、件数においても約9倍の1,730万件と大幅に増加しているようであります。これらふるさと納税制度を巡り、地方自治体の行き過ぎた返礼品競争を規制するため総務省が来年の通常国会に地方税法改正案を提出する方針との報道がなされております。

小野市のふるさと納税寄付金額のグラフ

小野市では、本来の制度の趣旨に反するという思いから、返礼品の送付はしておりませんでしたが、平成27年度に若手職員からの強い要望により返礼品の送付を開始しました。大変有難いことに寄附額も年々増加傾向となっており、平成29年度は約8,500件、約2億円の寄附をいただきました。市民税の流出額は約3,000万円となっております。

しかしながら、兵庫県と県内41市町の平成29年度の住民税減収額は約130億円にのぼっており、寄附総額が約70億円でありますので、兵庫県全体で言えば約60億円の「赤字」であり、県外に住民税が流出している状況であります。

総務省では、一部自治体が高額な返礼品を呼び水に多くの寄附を集める現状を問題視しており、返礼品は地場産品に限り、調達費を寄附額の3割以下にする方針であります。ふるさと納税制度発足から10年を経て、ふるさと納税がいまや地域産品の振興などの貴重な財源となっているのは確かであり、総務省方針に対して「地場産品の定義があいまい」、「調達費を寄附額の3割以下とする根拠が不明確」とする批判の意見も出てきています。

「行政も経営」という基本理念からすれば、総務省方針の有無にかかわらず、歳入を増やすための手段の一つとして寄附を集めることは各自治体の戦略でありますし、そのために知恵と工夫を凝らしてきたことも事実であります。否応なく自治体間競争を行わざるを得なかったことからすれば、いまさら、全国一律の基準に従えという総務省の方針を批判したくなる気持ちも良く理解できます。

本来の「ふるさと納税」の趣旨は、故郷や応援したい自治体の活性化に役立ててもらうことであります。これから年末に向け「ふるさと納税」においては、いよいよ「書き入れ時」でありますが、返礼品を目当てにするのではなく、善意の仕組みを育てる「ふるさと納税」となることを願っております。

2018年11月11日(日曜日)

全国市長会欧州都市行政調査団に参加~その5~

オリンピック記念館の名が書かれた幕と全国市長会欧州都市行政調査団の写真

5日にわたりヘルシンキ、ローザンヌでの社会福祉、教育等の行政事情を紹介してまいりましたが、いよいよ本日がその最終日であります。

ローザンヌ市役所を訪問した翌日に、今回の最終訪問先となったオリンピック記念館とそれに隣接した場所にある国際オリンピック委員会を訪問させていただきました。

ローザンヌでの全国市長会欧州都市行政調査団の建物を背にした集合写真

東京オリンピック2020の開催を間近に控え、オリンピックの歴史を正しく理解するとともに、オリンピック開催により得られた効果を「オリンピック レガシー(遺産)」として将来的にどう維持していくのかという取組について、「レガシー推進部長」であるTaniaさんからお聴きしました。

小野市は「東京オリンピック2020」の選手団受入のホストタウンには立候補しておりませんが、その予定地となっている市にとりましては、まちおこしの一環とし「オリンピック」を冠とした記念イベントの企画、立案などの許可の際には、Taniaさんの名前を使わせていただく了解を取り付けるなど、皆さん「ちゃっかり」とされていました。

絵画のある部屋での全国市長会欧州都市行政調査団とTaniaさんの写真

Taniaさん自身が東京に来られた際に、駒沢公園でジョギング中の若者に1964年に東京オリンピックが開催されたことを尋ねてもその若者は知らなかったという経験をされており、オリンピック開催の効果をどう都市の中に持続させていくかが重要であるとのことでした。その点、1998年に長野オリンピックを開催された長野市は、オリンピックレガシーを上手に活用されている都市とのことでありました。

このたびの「全国市長会欧州都市行政調査団」は、かつてないほどにハードなスケジュールでありましたが、社会福祉、教育など、これからのまちづくりに生かすべきヒントが詰まっておりました。海外の都市制度を、歴史、文化が異なる日本で、そのまま真似ることはできませんが、日本においても外国人労働者の受入拡大やインバウンドによる外国人観光客が増加している現状からすれば、多様な価値観を尊重し合うという、これまでの日本の画一的横並びの価値観ではない「新たな価値観」を素直に受け入れるべき時代に来ていることを痛感した次第であります。

ジュネーブ宗教改革記念碑で撮影された全国市長会欧州都市行政調査団の写真

反対に、日本では当たり前のサービスが海外にはないことに気づかされたとき、改めて「日本の良さ」を知るいい機会にもなりました。このたび、お世話いただいた全国市長会の皆様、JTBの皆様、大変お世話になり、心から厚くお礼申し上げます。この成果を持ち帰り、それぞれの市の強味をいかし、弱味を補強するため今後の行政運営に生かしていく所存であります。

ジュネーブ噴水とスイスの国旗を背景にした全国市長会欧州都市行政調査団の写真

また、このたび旅先でテレビ報道を見ておりますと、どのチャンネルを回しても、まったくと言っていいほど、日本の話題の報道を目にすることがありませんでした。ヨーロッパはまだしも、アフリカ、中国の話題も報道されている状況であるにもかかわらず、日本に関する報道はない状況であります。これでは、ヨーロッパの人からみて、日本という国は、ますます馴染みのない国になってしまうと危機感すら覚えました。日本の情報戦略の在り様を根本的に見直すべきではないかと強く感じたところです。

2018年11月10日(土曜日)

全国市長会欧州都市行政調査団に参加~その4~

ローザンヌのEMS(社会医療施設)を訪れる全国市長会欧州都市行政調査団の写真

3日目は移動日で、空路スイスのジュネーブに向いました。ジュネーブ空港からは、バスで高速を走り1時間の距離にあるローザンヌに到着しました。

通訳の方によれば9月上旬ではないかと思われるくらいの暑いローザンヌでありましたが、ローザンヌ1日目の午前にEMS(社会医療施設)と呼ばれるアルツハイマー、認知症など精神疾患のある高齢者福祉施設、午後に市役所を訪問させていただきました。

EMSは、記憶障害、うつ、ノイローゼ、人格障害などの精神疾患に特化した高齢者福祉施設であります。入所者の平均は84~5歳で、自治体の経営ではなく、財団が州政府から補助金をもらって運営しており、日本でいえば社会福祉法人の特別養護老人ホームのような施設です。スイスにおいても高齢化が進んでおり、なるべく在宅でのケアを重視しているようですが、徘徊等が始まれば、このような施設に入所せざるを得ず、入所待ちの人がローザンヌで200人以上いるということで、日本と同じ状況であります。

EMS(社会医療施設)で説明をうける全国市長会欧州都市行政調査団の写真

スイスには国民健康保険制度のような公的医療保険がなく、その代わりに民間の医療保険に加入する義務がありますが、病院にかかる診察代がかなり高いようで、滅多なことでは病院には行かないようです。インフルエンザ程度では病院に行かず、「人間ドック」という概念すらないようでありました。この点、日本の気兼ねなく病院に行ける環境はありがたいことであります。

スイスの高額な医療費は「死亡する人のために50%の医療費が使われている」と皮肉られているとのことで、このような施設の方が「安くつく」とのことでしたが、それでも1ヶ月の自己負担額が日本円で約55万円と聞いて驚きました。ただ、初任給が最低でも6000スイスフラン(日本円で70万円弱)なので、スイスで暮らしている人にとっては決して高い金額ではなく、支払ができない人には州政府から補助があるとのことです。

日本ではインバウンドで外国人観光客が過去最高との報道をよく目にしますが、この背景には、日本の物価、賃金がバブル期以降停滞していた反面、世界は伸びており、気がつけば、海外に比べると格安で良質な品物が手に入る環境になっているのではないかと実感させられました。

ローザンヌ市役所の前で撮影された全国市長会欧州都市行政調査団の写真

午後は、ローザンヌ市役所を訪れ、まちづくりについて意見交換を行いました。市役所庁舎は、1525年に建築された建物で、案内された部屋の床も微妙に傾いております。

ローザンヌ市は、レマン湖畔にあり、スイス第4の都市で人口145,000人、毎年1,500名程度人口が増加している成長都市であります。予算規模も驚いたことに、この人口規模で2100億円程度とかなり大きな額であります。

ローザンヌといえば、国際オリンピック委員会(IOC)の本部の所在地であり、国際バレエコンクールが開催されたり、スイス連邦工科大学などの世界的教育機関が集まっている都市であります。そのため、多くのビジネス観光客が訪れ、これらに付随する収入が大きな市の財源となっているとのことでしたが、日本からの観光客は1.6%程度で非常に少ないとのことでした。

ビジネスで訪問してもらい「良かった」となれば、次は家族で再度、訪問してもらうことができるという好循環のサイクルを目指しているとのことで、この考え方は見習うべきものがあると思いました。平成26年8月に小野市にもホテルを誘致しており、そのホテルも常に満室に近い状況であることから、国際都市神戸に近い地の利を生かし、国際会議も可能なホテルを誘致すべきでないか!?という思いが頭の中を駆け巡りましたが、これは相手のあることなので実現するにはハードルが数多くありそうです。

カーペットが敷かれ木製の机が置かれている部屋で着席し説明を受ける全国市長会欧州都市行政調査団の写真

さらにローザンヌで驚かされたのは、ごみ焼却場を街中につくったという事実であります。ごみ焼却場の場所の選定については、地元からの反対があり、なかなか進まないのが世の常でありますが、ローザンヌでは、ごみの回収も地下通路を通り、クリーンで公害もなく市民にとってマイナス事項はないと説明すれば、市民の理解が得られたとのことで「説得ではなく納得」が、行政を進めていく上で、いかに大切かを再認識いたしました。(明日に続く。)

2018年11月9日(金曜日)

全国市長会欧州都市行政調査団に参加~その3~

ヴィヒチィ市の小中一貫教育の現場で説明をうける全国市長会欧州都市行政調査団の写真

ヘルシンキ訪問2日目は、朝まだ暗い7時15分にホテルを出発し、バスで1時間ほどの距離にある郊外の都市ヴィヒチィ市の小中一貫教育の現場を視察しました。まだ41歳というSami市長の出迎えを受け、ヘルシンキの郊外で、ヘルシンキへも通勤が可能という地の利を生かし、若い入居者も増え、急成長を遂げている人口29,000人のまちであります。

市長は、公募により専門職として議会が選考して選ばれるようで、Sami市長は、大学でMBAを取得され、国会議員秘書、環境省、他の自治体での市長職、財務省での勤務を経て、2012年から現職に就任しているとのことでありました。驚いたことに現職に就任してから2年間は学習休暇でブランクもあるようであります。また、来年3月で市長職を退職され、ビジネスの世界へチャレンジされるそうで、日本でも議会議員のなり手不足が叫ばれている中、選挙に出てもまた元の職場に帰れる制度、社会風土が必要だと切に感じたところです。

給食を食べながら意見交換をする調査団と現場の先生方の写真

Sami市長からも、フィンランドの自治体は人口1万人未満のところが多く、人口が少なければサービスのレベルが低下してしまい、フィンランド北部の自治体では南部に比べて十分なサービスの提供が維持できないため、全国を18のエリアに区分して国との間に中間機関として広域連合体を組織するという議論があるという話を伺いました。この広域連合体ができれば、自治体予算、職員もその広域連合体に移ることになりますが、来年総選挙なので、やはりこの改革は不透明だそうであります。いずれにしても教育サービスは自治体にその責務が残るので、その実情について子ども達と一緒に給食(給食費は無料)を食べ、現場の先生方との間で意見交換を行いました。

机と赤いソファが置かれたサロンとそれを利用する人々の写真

地元で市議会議員(フィンランドでは名誉職のため議会は夜に開催される)も務め、日本の学校にも視察に来られたことのあるPirjo先生によりますと、日本の学校は、1クラスの生徒数が多すぎ20名程度が1クラスで妥当ではないか、そのため家庭環境に問題があり学習が進んでいない生徒に対して先生の目が行き届いていないのではないか、先生同士の情報交換が少ないのではないかという意見をいただきました。この学校の職員室は、左の写真のサロンのようになっていて誰でも自由に話ができる環境となっているのには驚き、是非とも小野市でも導入したいと思いました。

また、教育目標は全世界同じであり、その目標に向うアプローチが異なるに過ぎません。フィンランドでは先生に目標に到達するための裁量権が認められており、教材なども先生が自由に選べることになっているとのことで、同じ教科書を全ての生徒に理解しろというのは無理があるのではないか、また、持続的に1等賞、すなわち「常に勝とう」とする意識が強すぎることが「落ちこぼれ」を生んでいるのではないかという厳しい意見もいただきました。

ヴィヒチィ市の小中一貫教育の現場で撮影された全国市長会欧州都市行政調査団の写真

フィンランドでは、「ネウヴォラ」と呼ばれる出産育児相談の拠点があり、専任の保健師が妊婦から就学前の子どもの健康状態、その家族の健康チェックや子どもと親とのコミュニケーションの取り方にも指導が行われます。就学すれば、その「ネウヴォラ」の情報は、学校の保健師に引き継がれ、保健師とともに生活指導員などの専門家が生徒のカウンセラーとなり、非行や落ちこぼれの早期発見、ケアに努める組織体制が構築されています。これも高校3年生までの医療費を完全無料化している小野市の次のキーワードである「予防医療」の参考にすべきであり、「若者ケアは将来への投資である」という言葉が印象的でありました。

こんなゆったりと感じた教育で厳しい競争社会を乗り切れるのかとも思いましたが、生徒の自主性を尊重し、考えさせる環境が、日本とは大きく異なっておりました。小野市では小中一貫教育をすでに導入しており、1クラスの生徒数も少子化の影響からか減少していることから、それを逆手にとって、フィンランドのように何がその生徒にとっての強味かをきちんと理解し、それをポジティブに活かす教育をどう取り入れていくかを考えなければならないと思ったところです。(明日へ続く。)

2018年11月8日(木曜日)

全国市長会欧州都市行政調査団に参加~その2~

在フィンランド日本国大使館を訪問した全国市長会欧州都市行政調査団の写真

ヘルシンキ訪問1日目の午後は、在フィンランド日本国大使館を表敬訪問し、山本条太特命全権大使からフィンランド情勢について2時間にわたり、非常にわかりやすく説明をいただきました。

Finland』は、スウェーデンとロシアに支配されてきた歴史があり、『Finland』という国名は、スウェーデンからみた「Fin(辺境)」の土地という意味だそうで、正式名称は「SUOMI(スオミ)共和国」といい、昨年ロシアから独立100周年を迎え、来年には日本との国交樹立100周年も迎えます。

フィンランドの国民1人当たりのエネルギー消費量は、室内暖房等の必要から日本国民1人当たりの2倍にもなるようで、そのエネルギー源の3割をロシアからの輸入に頼っています。そのため、ロシアと国境を1300キロも接し、支配されてきた歴史からロシアへのエネルギー依存度を高めないように、原子力政策の是非を議論するのではなく、徹底的にその安全性を審査することに重点が置かれています。

「平等で教育が行き届き、小さいけれども良くまとまった社会の一体性」を重要視するお国柄から、教育においては「落ちこぼれ」という概念がなく、まとまりのある社会を維持するためにむやみに「競争」原理は導入されておらず、時間はいくらかかってもいいので、フィンランド人の標準的なところに到達するまで無償で教育を受けられるようであります。また、社会人となって働き始めても、日本のようにOJTで人材育成するのではなく、5年間働くうち2年間まで学習休暇が認められるという日本では考えられない制度もあることに驚かされました。

社会福祉においても、「高齢者福祉」、「障害者福祉」などの要因で分けず、止むを得ない理由で標準的なフィンランド人の生活ができない場合に、同じような生活ができるように近づけるのが社会福祉(セーフティネット)の役割だと考えられており、この考え方は大いに参考になりました。

教育、社会福祉サービスの提供は自治体の責務でありますが、フィンランド全体で人口約550万人、首都ヘルシンキ周辺のメトロポリタン4都市に100万人が住んでいることからすると、全国311の自治体の9割は人口1万人未満の小規模自治体であります。これらの自治体が規模に関係なく、平等に社会福祉サービスを提供し続けていくこと、すなわち持続可能性の方策が課題となっており、2015年から大きな2つの柱を基本とした社会保障制度改革が議論されているそうであります。

その1つ目は競争原理を部分的に導入することであり、2つ目には教育サービスの担い手は従来通り自治体に残したまま、社会福祉サービスの担い手を全国311の自治体から全国を18のエリアに区分し、議会機能を持った広域連合体組織に移行させるというものであります。ただ、来年に総選挙を控え、北欧では「競争」に拒否反応があるうえ、優先順位をつけるとその優先順位が低いと思われるところは切り捨てられると受け取られるため、この改革案は不発に終わるであろうとのことでした。

世界遺産であるスオメンリンナの要塞が示された看板の写真

ヘルシンキ訪問3日目、スイスへの移動日の午前中に、世界遺産「スオメンリンナの要塞」に立ち寄りました。ここはスウェーデン、ロシア、フィンランドという3国の国防を担った要塞で、ヘルシンキからフェリーで15分程度のところにある島であります。

島内には遺跡があるだけかと思っていたところ、約800人の住民が現在も暮らしており、住民のために海底トンネルなどが整備されていると聞き、行政サービスを費用対効果だけでとらえるのではなく、そこに必要とする住民がいるならば平等にサービスを提供するというフィンランド行政の基本姿勢を垣間見た気がしました。(明日に続く。)

2018年11月7日(水曜日)

全国市長会欧州都市行政調査団に参加~その1~

10月21日から28日までの日程で、全国市長会の欧州都市行政調査団の一員として、福祉、教育、まちづくり、文化をテーマにフィンランドのヘルシンキ市とその郊外にあるヴィヒチィ市、スイスのローザンヌ市を訪問してきました。本来、このブログは毎週水曜日に更新しておりますが、今回は、今日から5日間にわたり連続で、その内容を紹介させていただきます。

過去における海外出張は、平成11年度に兵庫県市長会から「人と地球にやさしいまちづくり」をテーマにスウェーデンにおける少子化、高齢化対策と、デンマーク、ドイツにおける環境・エネルギー政策の視察、平成17年度に全国市長会から「都市再生」をテーマにイタリア、スペインを訪問、さらには平成27年度には中国、西寧市で開催された「日中地域間交流セミナー」に参加したことがありますが、時代は刻々と変化しており、それを肌で感じ、行政に生かすために、このたび参加させていただきました。

ヘルシンキの高齢者福祉センターでのスライド投影を背景にした集合写真

ヘルシンキ1日目の午前には、福祉をテーマに高齢者福祉センターを訪問させていただき、社会福祉部門を担当されているヘルシンキ市の女性副市長Ms.Sannaさんと訪問先の施設の館長であるMs.Sariさんから、ヘルシンキ市の社会福祉サービスの現状と施設の取組に関する説明を受けました。
 

フィンランドは面積33.8万平方キロメートルで日本の約9割の国土に、人口は兵庫県とほぼ同じ550万人。それもヘルシンキ周辺のメトロポリタン4都市に100万人を超える人が集中しております。女性の社会進出も早くから始まり、1906年に世界で初めて男女ともに参政権を獲得している上、現在、ヘルシンキ市には副市長は4名おられますが、そのすべてが女性副市長でありました。消費税は24%。一言でフィンランドを言い表すなら「平等で教育の行き届いた国民と小さいけれどもよくまとまった国」と言えるそうであります。

車と路面電車が走っている雨のヘルシンキの街並みの写真

フィンランドには、日本の都道府県に相当する自治体組織はなく、国と311の自治体で構成されております。教育と医療、社会福祉は自治体の規模に関係なく、住民に画一的なサービスを提供するのが自治体の責務であります。

そんなフィンランドの首都ヘルシンキは人口約635,000人、職員数約38,000人で、市の予算の半分を社会福祉政策に充当しているということに驚かされました。ヘルシンキは高齢化が始まっているフィンランドにあっても、まだ若い人も多く、出生率も高いということでしたが、地方の田舎にはない薬物中毒患者なども多く存在しているとのことで、大都市ならではの悩みもあるようであります。

高齢者福祉センター内の編み物のための器械が用意されている部屋の写真

訪問した「KINAPORI」高齢者福祉センターは、在宅ケア、ショートステイ、リハビリの拠点だけでなく、入居機能も併せ持った市直営の高齢者福祉センターであり、同様の施設が市内10数箇所に設置されているそうであります。日本の社会福祉法人が経営する特別養護老人施設、老人保健施設、グループホームなどの複合施設的なイメージであります。

親子同居という考え方のないフィンランドでは、子世代が親世代の面倒をみることはほとんどないため、シンプルで包括的なサービスを目指しており、できる限り在宅で長く過ごしていただけるように、デジタル化を推進し、画面で会話をしながら食事をしたり、手先を使った作業を行う工夫や個別の相談にも応じる体制を整えているほか、ダンス、木工、編み物、絵画、焼き物などの趣味の講座に登録しているボランティアが携わっており、予防的に健康寿命を延ばす工夫が随所になされておりました。

高齢者福祉センター内の様々な工具が壁に掛けられて用意されている部屋の写真

ちょうど、小野市においても今年から「健康マージャン」のグループが発足し、活動されていますが、その機能をも併せ持った福祉施設であり、これからの日本社会は「予防医療」がキーワードだと考えていたこともあり、「我が意を得たり」と、この点を日本でも生かさなければと思ったところです。(明日に続く。)

2018年10月31日(水曜日)

「説得ではなく納得」~小野市研究発表会開催~

先日、第15回目を迎える「小野市研究発表会」を開催しました。職員の自主研修の一環として平成16年度から実施しており、市政に関する課題を掘り下げ、自らが考える将来像を発表するものであります。職員のみならず、市民の方、加東市や加西市の職員の方にもお越しいただき、恒例ではありますが、年々進化し続ける小野市ならではの研究発表会となりました。

今年度は次の4つのグループから発表がありました。

  1. 学校教育の現場にICTを導入し、情報の「共有一元化」と「水平展開」により教育現場に変革をもたらした「小野市型校務管理支援システム導入で変わる学校」
  2. 今年4月に開署した消防署北分署からは「超高齢社会への挑戦」と題して、伸び続ける救急需要をわかりやすくグラフ化し、今後の将来像への提案
  3. 税務課からは滞納処分の流れを説明しながら、いかに市税徴収率を向上させるか、その市財政への影響を発表した「応能負担で支え合うまち小野市」
  4. 「半世紀ぶりに生まれかわった学校給食センター」と題して、新しい学校給食センター整備により変わったこと、そして目指す将来像
職員研究発表会においてスクリーンへの投影を利用して発表が行われている様子の写真

この研究発表会の狙いは3つです。まず1つ目は職員の仕事に対するモチベーションを高めること。課題を深く掘下げることにより、創意工夫が生まれます。2つ目は市民に対して「説得ではなく納得」してもらうための説明能力の向上であり、3つ目は発表者のみならず参加した職員の知識習得や公務遂行能力の向上であります。

職員には、新しいものに果敢にチャレンジする「バイタリティ」、これだけは誰にも負けないという「スペシャリティ」、独創的・創造的な仕事ができる「オリジナリティ」、そして、社会人としての人格、パーソナリティを持ち合わせ行動することが求められます。これらに加え、行政経営4つの柱である「顧客満足度志向」を追求するためにも、市民に対して「説得ではなく納得」してもらえるプレゼンテーション能力が欠かせません。

毎年、進化し続けている発表会を契機に、ますます「顧客満足度志向」の向上へ繋がることを期待しています。なお、今年の最優秀賞は、学校給食センターの皆様でした。おめでとうございます。

2018年10月24日(水曜日)

「公職選挙法における住所要件の適正運用等に関する検証委員会」からの意見書の提出を踏まえて

市議会議員に立候補するには、公職選挙法により「引き続き3箇月以上市町村の区域内に住所」を有していなければなりません。この「住所」とは、民法第22条において「各人の生活の本拠」とされております。これは、単に住民票が所在するというだけでは足りず、「その地を生活の本拠とする意思」と「常住の事実」、すなわち住居、職業、生計を一にする配偶者その他の親族の存否、資産の所在等の客観的事実を総合して判断されます。

昨年5月の市議会臨時議会において、椎屋邦隆議員はこの「生活の本拠」たる住所が「小野市内にない」との多数議決により「議員資格なし」として失職されました。同様の問題は、小野市だけで起きているのではなく、今年6月にも、滋賀県野洲市議会において賃貸マンションを住民基本台帳上の住所としている議員について、「生活の本拠としていたとは認められない」とする決定もあり、全国各地で同様の問題が起こっています。

小野市議会の場合においても、滋賀県野洲市議会の場合においても、その後にそれぞれの知事裁決により議員失職は取り消され、復職されております。その知事裁決の際に示された判断基準では、『生活の拠点を複数有し、いずれか一つを本拠と判断することが困難な場合』は、起臥寝食を伴う一定の生活実態があれば『住所』として認定してもよいというものでありました。

この「住所要件」は、地方自治体の議員に立候補する時点だけでなく、議員資格を維持していくためにも必要な要件であり、衆参両議員、都道府県知事、市町村長については、この住所要件は必要とされておりません。それは、地縁的性格を持つ地方公共団体の住民の代表としての議員となるためには、少なくとも一定期間そこに住み、地域の実情にも通じている必要があると考えられたものであります。

公職選挙法における住所要件の適正運用等に関する検証委員会より作成された、住所要件の意見書が手渡される様子の写真

そこで、今年6月から有識者による「公職選挙法における住所要件の適正運用等に関する検証委員会」を開催いただいており、地方公共団体の議員資格に要求される「住所要件」について、後日、その有無が問題となり議会が混乱するのを事前に防止する手立てとして、住民票に加えて、居住実態があることを証明又は疎明する資料の提出を任意で求めることの是非等を議論いただいており、先日、その結果を意見書として提出いただきました。

昨今、生活の仕方の多様化に伴い住居も多様化し、「生活の本拠」と考えられる場所が複数存在する方が市議会議員として立候補するケースも考えられます。そのような場合に、一つの場所を生活の本拠として決定することはかなりの労力と高度な判断が要求されますし、選挙管理委員会の受付の現場でそのような実質的審査をすることは非常に困難であります。

まずは、立候補者だけではなく、市民の方々にも「住所=生活の本拠」であることを認識いただき、市議会議員の候補者に投票することは、地域の実情に通じた自分達の代表を選ぶという意識を持っていただくことが不可欠であります。

議会議員のなり手不足が叫ばれ、「住民自治」を実現するための地域の代表である議員の役割も大きな変革が求められています。そのような中、公職選挙法に基づく地方公共団体の議員だけに、「住所要件」が、今後もこれまでと同様に必要なのかという議論を含め、『無関心から関心へ』をキーワードとして、市民の代表である市議会議員のあるべき姿を真剣に考えることが、「地方自治の本旨」である「住民自治」の第一歩ではないかと考えているところです。

2018年10月17日(水曜日)

市道107号線「片山高田線」道路改良工事

通行車両がすれ違う中、片山高田線の路肩を歩く通学児童の写真

片山町から葉多町を通り抜け高田町まで続く市道107号線「片山高田線」でありますが、葉多町や久茂町から小野小学校へ通う小学生や神戸電鉄葉多駅で乗降する小野工業高校生の通学路として利用されています。しかしながら、幅員が狭小でダンプ等の大型車や一般車両の交通量が多く、通学路としては危険な状況であります。

片山高田線道路改良の対象工事となる総延長は、片山町交差点から王子町と葉多町の町境付近までの1,440メートルであります。平成28年度に用地測量を実施し、平成29年度から、地権者の皆様にご理解、ご協力をいただきながら、用地買収や物件補償を進めております。

神戸電鉄踏切を車両が通行している様子の写真

今年度は、葉多町公民館東側の交差点(お好み焼「城」の前)から神戸電鉄踏切付近までを道路用地として拡幅改良することにしております。

その後、来年度には神戸電鉄踏切から小野工業高校横の下大部町東側の交差点までの間を拡幅改良し、平成32年度に神戸電鉄踏切の拡幅工事を経て、平成33年度末には葉多町公民館東側交差点から下大部町東側交差点までの整備を完了させ、供用開始したいと考えております。

道路の外側に確保されている道路拡幅のための敷地の写真

整備後は、2.5メートルの歩道を有し、幅員10メートルの2車線道路として生まれ変わり、地域の交通安全の向上に役立つものと考えております。

一日も早い全線整備に向け、引き続き地権者の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

2018年10月10日(水曜日)

浄谷黒川丘陵地「多目的運動広場」整備工事の進捗状況

平成31年度末(2020年春)の完成を目指し、総額約11億円の事業費をかけ、防衛省の補助金を活用しながら、浄谷黒川丘陵地で整備を進めている「多目的運動広場」が見える形になってまいりました。

コートに芝生のはられた陸上競技場を空中から俯瞰した写真

工事の進捗状況は約7割といったところですが、平成26年度の造成工事に始まり、約5.4ヘクタールに及ぶ工事は、現在、陸上競技場トラックの基礎工事が完了、フィールドには人工芝約8,000平方メートルがはられております。

今後、トラック部分と走り幅跳び部分に全天候型舗装、いわゆるタータンを施し、小野市初となる8レーンを有する全天候型400メートルトラックができあがります。さらに、今年度中に練習用のサブトラックを完成させるとともに、来年度には管理棟と防災備蓄倉庫が完成する予定です。

浄谷黒川丘陵地「多目的運動広場」の鳥瞰パース画像

サッカーもできる人工芝のグラウンドを配置し、大型夜間照明灯4基を備える「多目的運動広場」は、災害時には防災拠点となり、平時には小野市だけでなく北播磨地域におけるスポーツの拠点となるよう整備を進めてまいります。

2018年10月3日(水曜日)

小野市役所「新庁舎」建設工事の進捗状況

2020年春の完成を目指し、工事を進めている「小野市役所新庁舎」の工事進捗状況をお知らせいたします。新庁舎の建設場所は、小野市発展の中核となるシビックゾーンに位置しており、うるおい交流館エクラをはじめ、ホテルや警察署もあるメインストリートであります。

免震層基礎工事が行われている小野市役所新庁舎を上空から俯瞰した写真

工事進捗状況は、概ね工程どおり進んでおり、新庁舎が建つ中央エリアでは、掘削した免震層部分に配筋、基礎コンクリート打設を行うなど免震層基礎工事に取りかかっております。

来庁者の駐車場となる東エリアは、採掘した土の仮置き場とし現在約5メートルの土を積み上げております。倉庫棟などで利用する北西エリアでは、倉庫棟基礎工事を行っているところです。

現在のところ、きらら通りから工事現場を見ていただいても工事の様子はあまり見えませんが、今月から倉庫棟の鉄骨、年末から年明けには本庁舎の鉄骨が建ち上がってくる予定でありますので、市民の皆様にも目に見えて工事の進捗状況が分かるようになってまいります。

現場で撮影された新庁舎の基礎工事の様子の写真
フェンスで囲われている新庁舎の工事現場の写真

この新庁舎を更なる高みを目指す小野市の拠点として、時代の大きなうねりとともに「成長」から「成熟」へと転換していく「NEXTおの創生」のシンボルにしてまいります。

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