黍田のハナフリ・ゴツキ(牛撞き)行事〈県登録〉

更新日:2023年04月27日

  • 所在地:小野市黍田町
  • 保存関係者:黍田町自治会
  • 県登録年月日:令和4年9月1日
黍田のハナフリ・ゴツキ(牛撞き)行事の様子

小野市黍田町の大歳神社、毘沙門堂などで年頭に行われるオトウ行事である。現在は黍田町自治会が主体で、毎年1月3日に行われる。元文2年(1737)からの『当番勤務帳』が残り、オトウ行事は江戸時代中期まで遡り、ハナフリ等も実施されていたことが推測される。この行事は神社で行うハナフリと堂で行うゴツキ(牛撞き)を併催する点に特徴がある。
ハナフリは、当人が神社本殿に御膳と重箱を供え、自治会長が藁束に黒松を括り付けたツトを捧げ持ち、町内安全・五穀豊穣等を祈って左右に振る。その後、当人が神前の御膳と神酒を参拝者に振る舞い、毘沙門堂へ移動する。毘沙門堂に参拝したあと、参拝者は樫の枝の上部に御札を挟んだゴを持ち、堂の床を叩くゴツキ(牛撞き)の行事を行う。その後墓地にある釈迦堂でゴを納め、阿弥陀堂にお参りしたあと、黍田会館で当人の引継ぎの行事である当渡しが行われ、会食となる。新当人はハナフリで使用した朱塗りの脚付き膳を家に持ち帰り1年間祀る。また、自治会は行事に使用する食事や道具作りを地域の子どもに指導し担わせることで行事の継承に努めている。
黍田のハナフリ・ゴツキ(牛撞き)行事は、播磨地区の特色ある正月行事の一つとして、県内で注目される存在である。

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