広渡廃寺跡(国指定)
- 所在地:小野市広渡町
- 所有者:小野市
- 国指定年月日:昭和55年12月5日
- 約19,821平方メートル


加古川中流の左岸段丘上に位置する古代寺院跡である。昭和48年から50年と平成5年から9年にかけて発掘調査が実施され、主要伽藍の配置と寺域規模が明らかとなっている。伽藍の配置は、金堂と中門の間に東西両塔を配し、金堂の背後に講堂をおき、これらを回廊で取り囲むという薬師寺式伽藍配置であり、寺域は、現地形から判断して、東西約100メートル、南北約150メートルの規模であったと推測されている。この寺の創建年代は、出土遺物等から奈良時代中頃、また、廃絶年代は平安時代後期頃と考えられている。なお、『浄土寺縁起』には、荒廃したままとなっていた広渡寺の本尊を浄土寺薬師堂の本尊として移して安置したと記されており、浄土寺との関連が注目される。
更新日:2022年03月28日