浄土寺銅製五輪塔(国指定)
- 所在地:小野市浄谷町
- 所有者:浄土寺
- 国指定年月日:大正11年4月13日
- 高さ:36センチメートル

東大寺の再建を果たした重源上人が、彼に関係の深い寺院に五輪塔を奉納したことは、『南無阿弥陀仏作善集』に記載されている。そのほとんどが、火輪を三角錐にかたどっており、重源上人の独特な形式と考えられている。当寺の五輪塔は、火輪を三角形三面で形づくり、地輪は二重構造とし、その身部の4面には、四天王像が線刻されている。その四隅には猫足形の脚をつけ、内部は舎利を納めるために空洞としている。五輪の各部正面には、蓮華座の上に月輪を刻み、なかに種子の線刻がある。
『浄土寺文書』には、「建久五年(1194)、重源により仏舎利が東大寺より納められた」と記されている。この仏舎利を納めたものが当五輪塔であろう。
更新日:2022年03月28日