萬勝寺木造阿弥陀如来坐像(県指定)
- 所在地:小野市万勝寺町
- 所有者:萬勝寺
- 県指定年月日:昭和38年4月19日
- 像高:145センチメートル

播磨の中世地誌として名高い『峰相記』には、萬勝寺のことを「加理川寺」とし、法道仙人を開基とする寺として記されている。法道仙人の説話をもつ寺のほとんどが、平安時代頃の創建とされることから、萬勝寺もその頃には建立されていたものと考えられる。
この像は、本堂左手の阿弥陀堂内に安置されている。ゆったりとした像容で、体つきも堂々たる量感を示している。衣文のひだもまだ整理されたものではなく、わずかながら翻波様を残しており、伝統的な和様をそのままに伝えている。鎌倉時代初期頃の作であろう。
更新日:2022年03月28日