浄土寺浄土堂(阿弥陀堂)(国宝)

更新日:2022年03月28日

  • 所在地:小野市浄谷町
  • 所有者:浄土寺
  • 国指定年月日:明治34年3月27日
  • 国宝指定:昭和27年3月29日
  • 桁行三間
    梁間三間
    一重宝形造
    本瓦葺
広く見晴らしの良い敷地に建つ浄土堂の外観の写真

小野市の中心部を形成する加古川東岸の一部は、本来大部郷と呼ばれる国衛領であったが、久安3年(1147)頃、東大寺領大部荘として立荘された。
平氏の兵火によって焼失した東大寺を再建するため大勧進職となった俊乗房重源は、この大部荘を再開発して東大寺再建の経済的拠点とし、ここに播磨別所を開き一寺を建立した。これが浄土寺である。
浄土寺の本堂が、この浄土堂で建久8年(1197)に落成し、東大寺再建に用いた大仏様(天竺様ともいう)という技法によって建てられている。太い円柱の挿肘木、皿斗付の斗、遊離尾垂木、隅扇垂木、鼻隠板を打った直線の軒、丸い断面の両端がすぼまった虹梁、桟唐戸とその藁座、独特の繰形などにその特徴がでている。
浄土堂は、大仏様をほぼ完全に伝える数少ない建造物で、全国的にも貴重な遺構である。また、堂内には円形の仏壇を構え、雲座の上に立つ巨大な阿弥陀如来及び両脇侍立像を配する。西背面を蔀戸で構成し、西日を利用して来迎の阿弥陀を目の前に表現しようとするさまは圧巻である。

堂内

鮮やかな朱色が映える浄土堂の軒先組物、内陣柱組物、堂内天井部の3枚の写真

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