王塚古墳出土遺物(県指定)

更新日:2024年03月28日

  • 所在地:小野市立好古館
  • 所有者:小野市教育委員会
  • 県指定年月日:令和6年3月22日
王塚古墳から出土された眉庇付冑や刀などの鉄製品の遺物を並べた写真

兵庫県の指定史跡となっている王塚古墳は、直径約50メートル、高さ約8メートルの大円墳で、昭和27年(1952)の発掘調査では竪穴式石室が確認されている。この石室内には、割竹形木棺が置かれ、棺内及びその周辺からは仿製六獣鏡、眉庇付冑、短甲、刀、剣、鉾、鉄ぞくなどの鉄製品が数多く出土している。

仿製六獣鏡は直径約17センチメートルで、裏面には乳と呼ばれる6つの突起と六体の獣像が配されている。眉庇付冑は、優美な透かしのある庇と突出した伏鉢が特徴的で、長方板革綴短甲と三角板鋲留短甲の2領ある短甲の内、三角板鋲留短甲とセットとなるものである。刀は、刀身がほぼまっすぐの直刀が3本あり、柄の付近からは刀の飾りである碧玉製の三輪玉が5個セットで出土している。また、鉄ぞくは76点、破片まで含めると100点はある。矢先だけではなく、矢柄も残っていることから矢柄を装着した状況でまとまって副葬されていたものと推測される。

これらの出土遺物から、当古墳が当地域で力を持っていた有力者を葬るために古墳時代中期に造られたことがわかる。

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