浄土寺大般若経【中野氏版】(市指定)

更新日:2022年01月05日

  • 所在地:小野市浄谷町
  • 所有者:浄土寺
  • 市指定年月日:平成22年5月1日
小野藩一柳家の金色の家紋が2つ描かれた大般若経中野板経櫃(きょうびつ)の写真

本経は、折本装で巻321の1帖を欠くものの、10帖ずつ帙で包まれ、60帙、計599帖が経櫃2合に収められている。経櫃は、長側辺約95センチメートル、短側辺約56センチメートル、高さ約62センチメートルのもので、箱の上部に蓋を置く長持形式となっている。材料は桐材を用い、表面を朱漆塗りで仕上げ、正面には小野藩一柳家の家紋である「丸に二重釘抜き」が二つ横に並べて金で描かれている。

古びた大般若経中野板が10巻ずつ3列に積んで並んでいる写真

各経典は、縦約267ミリメートル、横約93ミリメートルの大きさで、一頁の行数は5行、一行の字数が17文字でとなっている。巻首下・巻尾下には、大般若会の本尊である釈迦十六善神図が描かれている。また、巻六百の巻尾の刊記などから寛文10年(1670)に京都で開版された中野氏版であることがわかる。さらに奥書によれば有馬郡道場川原町(現神戸市北区道場町塩田)の塩田八幡宮に享保元年(1716)に奉納されたもので、後に故あって浄土寺へと再奉納されたことになる。

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