河合中町石造層塔(市指定)

更新日:2022年03月28日

  • 所在地:小野市河合中町
  • 所有者:河合中町
  • 市指定年月日:平成22年5月1日
観音堂に安置された石造の層塔の写真

河合中町の東条最寄が管理する観音堂の仏壇正面には、石造の層塔が安置されている。この場所は、一般的には本尊となる仏像が安置される場所であるが、当堂の場合は、仏像では無く石造の層塔を配する全国的にも珍しい例である。

本尊となるこの層塔は、凝灰岩製で、現状では五層の笠部が認められる。軸部から基礎部については、軸部下層の一部が見えているものの、その大半が仏壇の床面から下に入った状況となっている。このため、全体的な高さははっきりしないが、仏壇床面からの相輪の残存部までの高さは約120センチメートルとなっている。笠部は、その笠とその下の軸部を同時に造り出したもので、軒幅が厚く、軒の反りも垂直に緩やかに立ち上がっており、古さが感じられる。
 床下の基礎部や軸部でも年号や銘文が現状では確認されていないが、塔の笠部などの特徴が非常に古式であることから当層塔の造立時期は、鎌倉時代後半頃と推測されている。

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