浄土寺境内
所在地:小野市浄谷町

浄土寺は、東大寺再建の経済的基盤とするため、大部荘を再開発した重源上人によって建久年間(1190~1198)に建立されており、荘園の拠点であるとともに信仰の拠点でもあった。大部荘の東端の丘陵上に位置し、西側に遠望が開け、西日を十分に取り入れられるよう配慮されている。境内は北側中心部に八幡神社を配し、その前には2つの池がある。池をはさんで浄土堂と薬師堂が相い対峙しており、その配置は特異である。これは、重源上人が阿弥陀信仰に基づき、意図的に配したものとされている。
浄土寺で行われていた来迎会では、浄土堂と薬師堂の間に橋をかけ、この橋を現世より浄土へ通じる道として裸阿弥陀像を先頭に菩薩面をかぶり行列を行ったという。
更新日:2022年01月17日