垣田神社能舞台

更新日:2022年03月28日

  • 所在地:小野市小田上町
  • 所有者:垣田神社
  • 切妻造妻入本瓦葺
木々の間に立つ、木造の垣田神社の能舞台の写真

垣田神社の本殿からみて、やや左寄り正面に位置し、北面して建っている。間口463センチメートル、奥行383センチメートルの簡素な舞台で、178センチメートルの後座がついている。舞台の床高は58センチメートル、内法は218センチメートルをはかるがバチコロガシは見られない。
地元では、「舞堂」と呼ばれ、もとは本殿の正面にあったが、大正年間に現在の位置に移されという。橋掛は遺存していない。古くは常設の構があったと思われるが、取替えられた部材があって明らかではない。能が演じられるときは仮設し、戦前には人形芝居もやっていたという。
舞台の創建年代については『垣田社神記』によると、「天正年間に宮殿・拝殿・舞台等ことごとく焼失云々」とあり、また『加東郡誌』には、「貞享三年(1686)舞殿再建」の棟札の記録がある。今の舞台は、一部に後補がみられるが、貞享の再建時の古材が良く残っており、江戸中期頃の様相を知ることができる。この地方における当時の庶民文化を探るうえで貴重な民俗文化財といえよう。

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