火鉢・こたつ~炭で温まる~

 

  「火鉢」は、灰を入れて炭火をおこし、手をあぶって暖をとったり、湯を沸かしたり、お餅を焼いたりすることに使われました。また、「こたつ」は火鉢を木枠(櫓)で囲い、布団を掛けた中に足を入れて暖めるものでした。どちらも炭が燃料で、昔は、どの家庭でもよく使用されていました。煙の出ない炭火を使用するためクリーンであることや、炭火の遠赤外線効果で小さな火でも温まることなどから、昭和30年代はじめには炭の生産量がピークとなりましたが、石油、ガスおよび電気の普及により、炭の需要は減りました。
 しかし、現在「燃焼時間が長い」「火力が安定している」「温度を調節しやすい」などの面から炭火の良さが見直されています。