梅雨が明ければ本格的に暑い日がやってきます。昔は、炊き上がったご飯を木製の飯櫃(めしびつ)に入れ、余分な水分を抜くことにより美味しく保存したものです。それでも暑い日は腐りやすいもの。そこで、飯櫃を竹で編んだカゴにかえ、風通しのよい場所に置いていました。お弁当の容器も竹で編んだ行李(こうり)を使っていました。では、逆に寒い冬には炊きたてのご飯をどのように保温していたのかというと、アツアツご飯の熱を逃がさないように、飯櫃をさらにワラで作った入れ物《ふご》に入れたり、飯櫃を風呂敷で包みこたつの中に入れたりしていたそうです。季節ごとに美味しくお米を食べる工夫がなされていたのですね。