○小野市文化財保護条例施行規則

昭和63年7月21日

教委規則第4号

(趣旨)

第1条 この規則は、小野市文化財保護条例(昭和49年小野市条例第42号。以下「条例」という。)の施行に関し、必要な事項を定めるものとする。

(指定)

第2条 小野市教育委員会(以下「委員会」という。)が、条例第3条第1項の規定により小野市指定文化財(以下「指定文化財」という。)を指定しようとするときは、別表第1に定める小野市指定文化財指定基準により、適当と認めたものについて行う。

(指定の同意及び指定申請)

第3条 条例第3条第2項及び第3項の規定により、指定に同意した者は、委員会に小野市指定文化財指定同意書(様式第1号)を提出しなければならない。

2 条例第3条第2項の規定により、指定を申請しようとする者は、小野市指定文化財指定申請書(様式第2号)を委員会に提出しなければならない。

(指定書)

第4条 条例第3条第4項の規定による指定書は、小野市指定文化財指定書(様式第3号)によるものとする。

2 委員会には、小野市指定文化財原簿(様式第4号)を備え、必要事項を記載するものとする。

(指定書の再交付)

第5条 交付された指定書を滅失し、若しくはき損し、または盗難にあつた場合は、その再交付を申請することができる。

2 前項の申請をしようとする者は、小野市指定文化財指定書再交付申請書(様式第5号)を委員会に提出しなければならない。

(指定解除通知書)

第6条 条例第4条第2項の規定による指定解除通知書は、小野市指定文化財指定解除通知書(様式第6号)によるものとする。

(補助金等の額等)

第7条 条例第8条第1項ただし書の規定による補助金の交付並びに条例第9条第1項の規定による助成措置の対象となる経費並びに補助及び助成の額等については、別表第2に掲げるとおりとする。

(補助金の申請)

第8条 前条の指定文化財の管理又は修理(以下「事業」という。)に対する補助金の交付を受けようとする者(以下「申請書」という。)は、小野市指定文化財補助金交付申請書(様式第7号)を委員会に提出しなければならない。

(補助金の交付決定)

第9条 委員会は、前条の規定による申請のあつたときは、審査のうえ決定し、その旨を速やかに小野市指定文化財補助金交付決定通知書(様式第8号)により、当該申請者に通知しなければならない。

(事業実績報告書の提出)

第10条 申請者は、補助金の交付が決定した場合は、当該事業完了後20日以内又は翌年度の4月10日(その日が日曜日の場合はその翌日)のいずれか早い日までに小野市指定文化財補助事業実績報告書(様式第9号)を委員会に提出しなければならない。

(補助金の交付)

第11条 補助金は、当該事業が完了し、かつ、適法に施行されたことを委員会が確認し、申請者から小野市指定文化財補助金交付請求書(様式第10号)の提出があつた後交付するものとする。

(届出書の様式)

第12条 条例第11条第1項の規定による届出は、次の各号によるものとする。

(1) 第1号に規定する届は、小野市指定文化財滅失(き損・亡失・盗難)(様式第11号)による。

(2) 第2号に規定する届は、小野市指定文化財所有者等(管理責任者)変更届(様式第12号)による。

(3) 第3号に規定する届は、小野市指定文化財所在地変更届(様式第13号)又は小野市指定文化財保存方法変更届(様式第14号)による。

(4) 第4号に規定する届は、小野市指定文化財所有者等(管理責任者)氏名(住所)変更届(様式第15号)による。

(5) 第5号に規定する届は、小野市指定文化財管理責任者選任(解任)(様式第16号)による。

(許可事項)

第13条 条例第12条の規定による許可を受けようとする者は、同条各号に掲げる行為を行う30日前に、同条第1号に係るものにあつては小野市指定文化財現状変更許可申請書(様式第17号)同条第2号に係るものにあつては小野市指定文化財市外移転許可申請書(様式第18号)を委員会に提出しなければならない。ただし、条例第8条第1項のただし書の規定により、補助金の交付を受けて行う事業による管理又は修理については、この限りではない。

2 条例第12条第1号の規定による現状変更の範囲は、指定文化財の現状に何らかの改変を招来する一切の行為(管理・修理・公開等)をいう。

3 委員会は、第1項の申請書が提出されたときは、審査のうえ決定し、その旨を速やかに小野市指定文化財現状変更許可決定通知書(様式第19号)又は小野市指定文化財市外移転許可決定通知書(様式第20号)により当該申請者に通知しなければならない。

4 第1項の規定により申請した者は、前項による許可通知後当該行為を完了したときは、その日から20日以内に小野市指定文化財現状変更完了報告書(様式第21号)又は小野市指定文化財市外移転完了届(様式第22号)により委員会に報告しなければならない。

(出品経費負担の範囲)

第14条 条例第13条第2項の規定により、委員会の負担する費用の範囲は、次のとおりとする。

(1) 公開のため指定文化財の移動に要する費用

(2) 前号の移動に際し、委員会が必要と認めて運送保険に付する場合は、その保険料

(3) 公開のための施設及び設備に関する経費並びに委員会が必要と認めて保険に付する場合は、その保険料

(4) 公開中の警備費

(損害の補償)

第15条 条例第13条第3項の規定により、損害の補償を受けようとする者は、小野市指定文化財障害補償請求書(様式第23号)を委員会に提出しなければならない。

2 委員会は、前項の請求書を受理したときは、審査のうえ決定し、その旨を速やかに小野市指定文化財損害補償決定通知書(様式第24号)により、当該申請者に通知しなければならない。

3 障害補償金額の決定は、特別の事情のあるもののほか、次の各号に掲げる金額を基準として行うものとする。

(1) 指定文化財が、滅失又は盗み取られた場合においては、当該文化財の時価に相当する金額

(2) 指定文化財が、き損した場合は、修理費に当該文化財のき損前の時価と修理後の時価との差額を加えた額に相当する金額(き損の状況により、これを修理することが不可能と認められるときは、き損前の時価とき損後の時価との差額に相当する金額)

(文化財保護委員会の組織)

第16条 小野市文化財保護委員会(以下「保護委員会」という。)に委員長及び副委員長を置く。

2 委員長及び副委員長は、保護委員会委員(以下「委員」という。)の互選によつて選出する。

3 委員長は、会務を統括する。

4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるときは、その職務を代行する。

(会議)

第17条 保護委員会は、委員長が招集する。

2 保護委員会は、半数以上の委員が出席しなければ開催できない。

3 保護委員会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数の場合は、委員長の決するところによる。

(補則)

第18条 この規則に定めるもののほか必要な事項は、教育長が定める。

(施行期日)

1 この規則は、公布の日から施行する。

(小野市文化財保護委員会規則の廃止)

2 小野市文化財保護委員会規則(昭和40年小野市教育委員会規則第1号)は、廃止する。

別表第1(第2条関係)

小野市指定文化財指定基準

分類

種別

指定基準

指定有形文化財

1 建造物

この地方にとつて

(1) 意匠的に優秀なもの

(2) 技術的に優秀なもの

(3) 歴史的に価値の高いもの

(4) 学術的に価値の高いもの

(5) 流派的又は地方的特色において顕著なもの

2 絵画

1 各時代の遺品のうち製作優秀で、この地方の文化史上貴重なもの

2 この地方の絵画・彫刻史上特に意義のある資料となるもの

3 題材、品質、形状又は技法等の点で顕著な特異性を示すもの

4 特殊な作者、流派又は地方様式等を代表する顕著なもの

5 渡来品又は他の地方のものであるが、この地方の文化にとつて特に意義のあるもの

3 彫刻

4 工芸品

1 この地方の遺品中、製作が特に優秀なもの

2 この地方の工芸史上又は文化史上特に貴重なもの

3 形態、品質、技法又は用途等が特異で意義の深いもの

4 渡来品又は他の地方のものではあるが、この地方の工芸史上に意義深く、密接な関連を有するもの

5 書跡

写経・宸翰・和漢名家筆跡・古筆墨跡・法帳等

1 この地方の書道史上の代表と認められるもの又はこの地方にとつて価値の高いもの

2 渡来品又は他の地方のものではあるが、この地方の文化にとつて特に意義のあるもの

6 典籍

和書・漢書・著述稿本等の写本類及び版本類

1 原本又は優秀な古写本若しくは系統的、歴史的にまとまつたもので、この地方の文化史上重要と認められるもの

2 この地方の印刷史上の代表と認められるもの

3 渡来品又は他の地方のものではあるが、この地方の文化にとつて特に意義のあるもの

7 古文書

日記・記録類(絵図・系図類を含む)・木簡・印章・金石文等

1 この地方の歴史上重要と認められるもの

2 記録性が高く、学術上重要と認められるもの

3 渡来品又は他の地方のものであるが、この地方の文化史上及び歴史上特に意義のあるもの

8 歴史資料

この地方にとつて

(1) 歴史上重要な事象に関する遺物

(2) 歴史上重要な人物に関する遺品

(3) 歴史的意義が深く、学術的価値の高いもの

(4) 渡来品又は他の地方のものであるが、歴史上意義のあるもの

9 考古資料

土器・石器・木器・骨角器・玉・銅鐸その他出土品等

この地方にとつて

(1) 学術的価値の高いもの

(2) 製作上価値の高いもの

(3) 渡来品又は他の地方のものであるが、歴史上意義が深いもの

指定無形文化財

1 芸能

音楽・舞踊・演劇その他

この地方にとつて

(1) 芸術上価値の高いもの

(2) 芸術に資する技術として特に貴重なもの

(3) 芸能史又は工芸史上特に重要な地位を占めるもの

(4) 地方的又は流派的特色の顕著なもの

(5) 芸能の成立、構成上重要な要素をなす技法で特に優秀なもの

(6) 模写、模造、規矩術等美術に関する技術で特に価値の高いもの

2 工芸技術

陶芸・染織・漆芸金工・その他

指定民俗文化財

1 衣食住関係

衣服・装身具・飲食用具、光熱用具、家具調度品他

1 形様、製作技法、用法等において、この地方の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの

2 この地方にとつて目的、内容等が、次の各号の一に該当し、特に重要なもの

(1) 歴史的変遷を示すもの

(2) 時代的特色を示すもの

(3) 地域的特色を示すもの

(4) 生活階層の特色を示すもの

(5) 職能の様相を示すもの

3 他民族及び他の地方に係るもので、この地方の生活文化との関連上特に重要なもの

2 生産、生業関係

農具・漁猟具・工匠用具・紡織具等

3 信仰関係

祭祀具・法会具・奉納物・偶像類・呪術用具・社祠等

4 年中行事関係

正月用具・節句用具・盆用具等

5 交通、運輸、交易関係

運搬具・舟・車・計算具・看板等

6 風俗慣習

年中行事・祭礼・法会・衣装・道具楽器・面・人形等

由来、内容等においてこの地方の基盤的な生活文化又は芸能の特色を示すもので典型的なもの

7 民俗芸能

民謡・民踊・衣装道具・楽器等

次の各号の一に該当し、重要なもの

(1) 芸能の発生又は成立を示す重要なもの

(2) 芸能の変遷の過程を示すもの

(3) 地域的特色を示すもの

指定記念物

1 遺跡

住居跡・古墳・城跡・古戦場・社寺跡・条里跡・窯跡

この地方において

(1) 歴史的に価値の高いもの

(2) 芸術的に価値の高いもの

(3) 学術的に価値の高いもの

(4) 風致景観の優秀なもの

(5) 地域的特色を示すもの

2 名勝地

公園・庭園・橋・渓谷・山岳・池等

3 動物・植物

生息地・繁殖地・渡来地・自生地等

4 地質・鉱物

岩石・化石・地層洞穴等

指定伝統的建造物群

伝統的建造物群

この地方にとつて、周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の高いもの

別表第2(第7条関係)

(1) 条例第8条第1項ただし書きの規定による補助金の交付

補助の対象となる経費

補助率

補助金の額

指定文化財の管理又は修理等に要する経費

2分の1以内

50万円以上500万円以下(その額に千円未満の端数が出たときは切り捨てるものとする。)

(2) 条例第9条第1項の規定による助成措置

助成措置の額

予算で定める額とする。ただし、1件につき100万円を限度とし、その額に千円未満の端数が出たときは切り捨てるものとする。

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小野市文化財保護条例施行規則

昭和63年7月21日 教育委員会規則第4号

(昭和63年7月21日施行)

体系情報
第12編 育/第5章 文化財
沿革情報
昭和63年7月21日 教育委員会規則第4号