小野市では、いじめこそあらゆる人権侵害の根源であると捉え、学校におけるいじめだけではなく、家庭、企業、地域社会などでの虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV)、セクシュアル・ハラスメント等の問題を解決することが、人権侵害そのものの解決につながるとの認識から、いじめ等を絶対に許さないという断固たる姿勢で、その防止に取り組んでいます。
後手から先手管理への転換
事件があったわけではなく、起きないようにするための予防対策として、条例を制定。
人権教育の再構築と専門組織の創設
「いじめ」という問題に焦点を当てながら人権問題全体を考える組織として、平成19年4月、市長部局の市民安全部にヒューマンライフグループを設置(教育委員会にあった人権教育課は廃止)。福祉関連課、学校教育課の課長等もヒューマンライフグループを兼任しています(縦割りから水平展開へ)。
いじめ等の定義(第2条)
言葉、文書(電子媒体を含む)、暴力等による心理的及び物理的な攻撃、無視、差別的な扱い等による精神的な苦痛を与えるもの並びに法律に規定する虐待、暴力など。つまり、学校のいじめだけでなく、児童虐待、高齢者虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV)、セクシュアル・ハラスメントなどすべての人権侵害のことをいいます。
責務と役割(第4条から第9条)
市民や学校、社会福祉施設、企業等の責務や役割を明らかにし、行政だけが施策を実施するのではなく、市民、学校、社会福祉施設、企業等もそれぞれの立場で責務や役割を持ち、いじめ等防止に努力しなければならないとしています。
つまり、市民みんなでいじめ等防止に取り組むことを明記しています。
計画の策定(第10条) 平成20年12月に、「第一次いじめ等防止行動計画」を策定。 「いじめ等をなくす人づくり」「いじめ等をなくす気運づくり」「いじめ等解決の仕組みづくり」の3つを基本目標に設定し、「家庭」「学校等」「地域」「職場」「市」という領域別の目標を立て、施策に取り組んでいます。 |
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いじめ等の相談窓口の設置(第11条) いじめ等の相談に応じるため、平成19年4月から「ONOひまわりほっとライン」を開設し、月曜日から金曜日、午前9時から午後5時まで、専任の相談員が対応しています。 |
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啓発活動(第12条) |
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いじめ等防止市民会議の設置(第15条) |
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「情報の共有化と一体となった対応」が小野市の特徴です。
不登校など子どもの不適応行動の陰に、DV、児童虐待、貧困、また親の未熟性といったおとなの問題が増えてきています。こういった場合、教育と福祉の連携を極めてスムーズに行い、さらには、ヒューマンライフグループが第三者機関として、親支援(親への寄り添い)を行っています。
今後も市民の皆さんに「小野市いじめ等防止条例」を知っていただき、いじめ等のない明るく住みよい社会となるようさらに周知・啓発活動をすすめ続けてまいります。
条例の内容やいじめ等について知っていただくために、「小野市いじめ等防止条例のしおり」を作成しています。
(平成25年2月リニューアル発行)
また、しおりの簡易版として、条例や施策の要点をまとめた三つ折りリーフレットも作成しています。
(平成25年2月リニューアル発行)
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