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市長施政方針

市長施政方針

 

平成29年2月 第405回小野市議会(定例会)

小野市長施政方針 小野市長施政方針〈PDF:475KB〉
 

はじめに

 本日ここに、第405回を迎えた市議会定例会の開催にあたり、平成29年度当初予算をはじめ重要案件のご審議をお願いするとともに、市政に取り組む所信の一端を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご支援を賜りたいと考えております。

 

”NEXTおの”創生 第2弾のTrial(トライアル

 今年は、奇しくも日本発展への歴史的転換点とも言える「大政奉還」から150年、来年には「明治維新」から150年を迎えます。自らも元日に京都を訪れ、坂本龍馬、中岡慎太郎両氏の墓前から京都の街並みを眺めながら、激動の幕末において近代国家日本を実現すべく、自らの生涯を捧げた先人達の功績に想いを馳せたところです。

 

〔激動の世界情勢〕

 世界に目を向けましても、英国の「EU離脱決定」を受けた本格的交渉が控えている中で、オランダ、フランス、ドイツで存在感を増す「大衆迎合・保護主義」の政党が国政選挙において台頭すれば、“グローバル化”の象徴とも言える「EU」の枠組み自体が“正念場”を迎えることが予想されております。

 さらに、世界のリーダーとも言うべきアメリカ合衆国大統領にトランプ氏が就任し、「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を掲げて、イスラム圏7カ国からの入国を制限する「大統領令」をはじめ、「指先外交」とも言われるSNSを用いたトランプ流の手法が物議を醸(かも)しております。

 その一方で、トヨタを筆頭に国内外の企業が、アメリカ国内での大型投資による雇用創出をアピールしております。しかしながら、アメリカの製造業は過去25年で約3割、500万人の雇用が喪失していると言われており、その要因は、生産工程の自動化などの技術革新による“産業構造の変革”であります。

 また、アメリカは、主要先進国で本格的に進み始めた人工知能(AI)を“核”とした「第4次産業革命」においても世界をリードする存在であり、それだけに、トランプ政権の「時代錯誤」とも思える経済政策に疑問を持たざるを得ないものであり、これからの動向に注視する必要があると考えております。

 

〔我が国の構造的課題への対応〕

 我が国においても、「人口減少・超高齢社会」の進展、さらには「多死社会の到来」など悲観論がまん延しております。かの「坂本龍馬」は『時勢に応じて自分を変革しろ』との言葉を残しております。

 この言葉のように、厳しい環境の変化の中で生き残れるのは、強い者でも、賢い者でもなく、環境変化に柔軟に対応し、「自ら変化」できるものだけが、“生き残りではなく勝ち残れる”のであります。

 そのためには、これからの“成熟型の縮小社会”という「転換期」に差し掛かっている現実を直視し、我がまちを身の丈に合った姿へ“スマート・シュリンク”、すなわち、「賢く縮小」させながら、人口が減っても活力を失わない“持続可能なまち”を積極的に築いていくポジティブな姿勢が重要であります。

 人口が減っても“活力を失わないまち”すなわち、『住んで良かったまちおの』を実感していただける取組を進めていく“発想の転換と思い切った割切り”が、これからの自治体運営にとって重要であります。

 

〔変革と継承 ~人口減少下のまちづくり~〕

 『不易流行(ふえきりゅうこう)』という言葉がありますが、その意味は、「変えるべきもの」は積極的に変革し、「変えてはならないもの」はしっかりと継承させていくという「変革と継承」の両立を説いた言葉であります。

 “変革すべきもの”とは、有形無形の「行政サービス」であり、“継承すべきもの”とは、「ぶれない一貫した理念」であります。

 それこそが、『行政も経営』であり、「行政経営4つの柱」であります。すなわち、

 一つには、市民を顧客と捉えた「顧客満足度志向」、

 二つには、何をやっているかではなく、何をもたらしたかを問う「成果主義」、

 三つには、ここしかない小野らしさを追求する「オンリーワン」、

 四つには、言われてからやるのではなく、言われる前にやる「後手から先手管理」であります。

 この決して「ぶれない一貫した理念」と「柔軟に変革すべき行政サービス」の両立によって、“小野市流”の地方創生を加速させ、決意新たに“NEXTおの”創生 第2弾の Trial(トライアル)にチャレンジする所存であります。

 

新年度予算の主な施策

 それでは、平成29年度当初予算につきまして、その主なものを申し上げたいと思います。

 平成29年度一般会計の予算規模は、昨年に続き200億円超えとなる率にして対前年度0.8%増、額にして対前年度1億6千万円増の201億7千万円の、ハード、ソフトともに将来のための積極型予算であります。

 市税収入は、当初予算では69億5千万円と、約4千万円程度増える見込みでありますが、法人市民税、個人住民税ともに今後の伸びが期待できない状況の中で、引き続き、徹底した無駄の排除を敢行しつつ、「将来にわたり持続可能な健全財政の堅持」を念頭に置いた予算としております。

 それらを踏まえ、時代の変化に柔軟に対応するため『夢』、『子ども』、『高齢者』という“3つのキーワード”を掲げるとともに、大きく次の「4つ」を重点項目としております。

 一つには、「安全・安心に暮らせるまちの創造」 

 二つには、「子どもが輝く子育て・教育環境の充実」

 三つには、「アクティブシニアが輝く生きがいと活躍の場の創出」

 四つには、「次代を見据えたまちづくりの推進」 であります。

 

● 安全・安心に暮らせるまちの創造 

 まず、1つ目の重点項目、「安全・安心に暮らせるまちの創造」についてであります。

 

〔消防署北拠点の整備着手〕

 平成28年中における小野市内の救急出動件数は、過去最多件数となる2,358件を記録するとともに、救急搬送者に占める高齢者の割合も50%を上回っております。この傾向は、これから更に加速していく超高齢社会の進展に伴い、今後も続くものと想定しております。

 そこで、“高まる救急需要への備え”の必要性から、正式な“第3の救急拠点”として、平成29年度から旭丘中学校西側に「消防署北拠点」の整備を開始することとし、平成30年度での開署を目指してまいります。

 なお、この「北拠点」の整備により、“市内全域どこでも10分以内に到着可能”な体制構築と、全国平均を大きく上回る現場への平均到着時間の更なる短縮が可能となり、市民の安全安心を守るための「後手から先手管理」の実践の一環として、取り組んでまいります。

 

〔防犯灯倍増5000作戦、安全安心パトロールの更なる展開〕

 次に、4年目となる「防犯灯倍増5000作戦」は、これまでの3年間で合計4,820灯の設置を完了し、当初5年間での予定を1年前倒しで完了することにしております。また、各自治会が従来から管理する「防犯灯LED化への補助」や「防犯カメラの設置補助」についても引き続き実施してまいります。

 なお、開始から14年目を迎えた警察官OBら専任職員15名、専用車8台体制による「安全安心パトロール」は、車両2台の買い替えを実施し、これまで以上に小野警察署との連携を図りながら、“明るいまち”と“安全安心パトロール”、そして、“防犯カメラの増設等”による相乗効果により、「県内で一番治安の良いまち」を目指してまいります。

 

〔小野市夜間歩行者等の安全確保に関する条例(案)の上程〕

 「防犯灯倍増5000作戦」の完了年度に際し、“新たな一手”につなげるべく、「夜間における交通事故の防止」を目的とした“歩行者及び自転車の運転者”に対する『夜光反射材の着用を義務付ける条例案』を今期定例会に上程することにしております。

 この条例は、今後一層進展する超高齢社会を見据え、『後手から先手管理』の一環として、“歩行者及び自転車の運転者”に対し、「夜光反射材の着用義務」を定め、夜間におけるウォーキング愛好者等の安全確保と交通事故の減少を目指すとともに、市民の意識改革を図ろうとするものであります。

 

〔らんらんバスの運行〕

 次に、運行開始から14年目を迎えた「らんらんバス」は、“福祉施策の一環”として市内のほぼ全域を10ルート、7台体制で運行し、年間13万人を超える方々にご利用いただいております。

 平成29年度における新たな展開として、小野工業団地、小野流通等業務団地内の就労環境整備による雇用確保や、神戸電鉄粟生線の利活用促進、そして、現在計画を進めている「新産業団地」へのルート展開も見据え、バス1台を増車し、神戸電鉄樫山駅から小野流通等業務団地、小野工業団地ルートの実験運行を開始してまいります。

 

〔市道片山高田線の道路改良等〕

 また、道路整備においては、多くの学生が通学路として利用する「市道片山高田線」の歩道新設等の事業が本格化するほか、長らく懸案であった二葉町地内の直角カーブの道路形状の改良工事などに取り組んでまいります。

 その他、「浄谷黒川丘陵地」の整備では、小野市初となる本格的な“全天候型の400メートルトラック”を有し、サッカー競技なども可能な「多目的運動広場」の整備を、引き続き進めてまいります。

 

● 子どもが輝く子育て・教育環境の充実  

 次に、2つ目の重点項目、「子どもが輝く子育て・教育環境の充実」についてであります。 〔キーワード:『子ども』〕

 まず、“徹底した子育て支援”の代名詞ともいえる「2つ」の代表施策、

・県内初となる「高校3年生までの医療費」を所得制限なしで「無料化」、

・そして、「就学前4・5歳児の幼児教育・保育料」を所得制限なしで「無料化」、

については、当然のことながら継続実施してまいります。それに加えて、

 

〔新生児聴覚検査、産婦健康診査費の助成開始〕

 「聴覚障害」は、出生後早期の発見と療育支援によって、コミュニケーション能力や言語機能の発達が促進されるため、平成29年度から「新生児聴覚検査費の全額助成制度」を新設し、聴覚障害の早期発見・早期療育支援体制の構築を進めてまいります。さらに、“産後うつ予防”や、“新生児への虐待予防等”を目的とした「産婦健康診査費の助成制度」も新たに開始してまいります。

 

〔切れ目のない充実した子育て支援〕

 また、“マイナンバーカード”を利用した児童手当や、保育所入所などの“子育て”に関する電子申請等に対応した「子育てワンストップサービス」を、国のシステム整備にあわせて平成29年7月以降に順次開始するほか、「特定不妊治療費」や「不育症治療費の助成」、そして、「産後ケア費用の経費助成」、さらには、「病児・病後児保育」、「アフタースクールの時間延長」も引き続き実施してまいります。

 これら、小野市本来の“強み”である、妊娠から出産、そして、出産後から子育て期にいたるまでの“切れ目のない包括的な子育て支援”の更なる充実により、「県内一の子育て支援」を目指してまいります。

 

〔小中一貫教育の更なる推進〕

 次に、「小野市の教育」であります。

 まず、小中一貫教育推進の3年目となる本年は、本格稼動する「校務支援システム」や「到達度テスト」の運用により、義務教育9ヵ年の情報を「一元管理」し、市内各小中学校間との「情報の共有・水平展開」により、児童、生徒への適切な指導体制を構築することで、小野市ならではの「小中一貫教育」を深化させてまいります。

 さらに、「教育環境の整備」においても、これまでに市内全学校の耐震化工事等の校舎整備、全教室への空調設備の導入などに取り組んできておりますが、それらに加え、「市内小中学校の洋式トイレ化」を順次進めているほか、情報教育の推進体制を充実させるべく、市内全小学校の「パソコン教室機器の一斉更新」を実施してまいります。

 

〔学校給食センターの整備、教育環境の整備推進〕

 次に、「学校給食センター」については、平成30年4月の本格稼働に向けていよいよ建設工事に着手いたします。建替にあたっては、調理場の衛生管理の向上や、アレルギー除去食への対応とともに、副食3品の提供、地産地消メニューの拡充などを実施し、より安全安心な学校給食の提供に努めてまいります。

 

〔堀井城跡(ほりいじょうせき)活用方策の調査〕

 河合西町に所在する「堀井城跡」は、その周囲に堀や土塁(どるい)などが残り、室町時代の城の姿を今に留める県内でも貴重な遺跡であります。昨年、地元から市に対し活用案が提出されたことから、市民の皆様のご意見をお聞きしたうえで、歴史遺産としての価値を継承しつつ、地域住民とともに後世に引き継いでいけるような交流拠点の整備を検討してまいります。

 

● 「アクティブシニアが輝く生きがいと活躍の場の創出」

 続いて、3つ目の重点項目「アクティブシニアが輝く生きがいと活躍の場の創出」についてであります。 〔キーワード:『高齢者』〕

 先般、“65歳以上”とされる高齢者の定義を“75歳以上”に引き上げ、「65歳から74歳」までの方を新たに「准高齢者」として高齢者と区別するという内容の提言が報道されました。

 小野市では、以前からこの「准高齢者」の世代をターゲットとして、高齢者の活躍を促す“エイジ・ルネサンス・プロジェクト”を立ち上げ、高齢者の持ちうる能力や発想を活かした「まちづくり」を進めてきております。

 

〔エイジ・ルネサンス・パーティの継続、シニア世代の社会参加の推進〕

 まず、“生涯現役”のまちづくりを象徴する「オンリーワンイベント」として、しっかりと定着した「エイジ・ルネサンス・パーティ」は、平成29年度で第18回目を迎えます。65歳を迎えられた方の「第2の成人式」として、引き続き桂文枝さんをトーク・コーディネーターに迎え、人生の再出発と新たな人のつながりの「場」を提供してまいります。

 また、シニア世代の更なる“社会参加”を推進するために、シニア世代を対象とした「セカンドライフ応援セミナー」を継続開催するとともに、活動的なシニア世代の方々の“アイデア”を活かした地域活動を支援する「シニアサポートモデル事業」についても引き続き実施し、“生きがい創出”の更なる推進に取り組んでまいります。

 

〔シニア活躍に向けたニーズ把握と受け皿対策の推進〕

 次に、アクティブシニアが輝く「生きがい」と「活躍の場」の創出に向け、シニア世代のニーズを把握し、様々な能力を有するシニアを「発掘」するため、65歳から74歳の前期高齢者5,000人を対象とした「シニア活躍ニーズ調査」を実施してまいります。また、今後必要とされる“高齢者雇用の環境整備”に向けて、新たに市内事業者を対象に「高齢者の雇用促進セミナー」を開催してまいります。

 

〔鍬渓(くわたに)温泉施設の再生整備〕

 また、今年度、新たに、“市民力”を活用した「温浴(おんよく)交流施設」に向けた整備である「鍬渓温泉施設の再生整備」を開始することとしております。

 「鍬渓温泉」は、江戸時代から薬効のある療養泉として、来住地区住民の手により受け継がれてきております。市としましても、長き歴史を有する貴重な地域資源の活用方法について検討を加えていた中で、昨年、下来住、来住両町の総意として、「鍬渓温泉施設」の再活用に関するご要望をいただき、埋もれた地域資源に新たな生命を吹き込むべく整備を開始しようとするものであります。

 なお、秘湯(ひとう)ともいえる恵まれた自然環境を活かし、近くに位置する「白雲谷温泉ゆぴか」との差別化を図るとともに、高齢者の「生きがい就労」の“拠点”としての施設整備を進め、運営にあたっては、地域を巻き込んだ運営方法を構築し、「新たな観光交流資源」としてまいりたいと考えております。

 

〔市民力の融合 小野まつりと小野ハーフマラソンの開催〕

 毎年14万人の来場者と県内最大級のダンスイベント“おの恋おどり”で賑わう「小野まつり」は、今年で40回の節目を迎えます。今年の40回記念開催では、記念イベントのほか、SNS活用による情報発信を更に充実させ、躍動感あふれる“夏のおの恋”を全国に発信いたします。

 一方、“冬のおの恋”である「小野ハーフマラソン」については、全国から5,000名近いランナーと、約2万人の市民が大会運営や応援に参加する一大イベントとなりました。第4回目を迎える次年度も、マラソンを通した“ひと・もの・にぎわい”の融合と、市民の“ボランティア・マインド”の醸成による小野市への愛着づくりを目指して盛大に開催してまいります。

 なお、両イベントで使用する「大池総合運動公園」では、昨年の開放感あふれる「市民広場」へのリニューアルに続き、新たなスポットとして、伝説の赤いバラ“アサミ・レッド”を生み出した著名なバラ育種家(いくしゅか)の監修による色と香りを楽しむローズアーチを整備してまいります。

 

〔市民力・地域力の向上と女性参画の更なる推進〕

 その他、「地域のきずなづくり支援事業」や、「地域づくり協議会への助成」についても引き続き実施し、「市民力」、「地域力」の向上に向けた取組を更に推進するほか、「女性参画の更なる推進」に向けて、「ウィメンズチャレンジ塾」を継続実施するとともに、チャレンジ塾生が地域の女性と運営する「地域女性防災会議」を市内各地区で随時実施する予定としております。

 

● 次代を見据えたまちづくりの推進 

 そして、4つ目の重点項目、「次代を見据えたまちづくりの推進」についてであります。 〔キーワード:『夢』〕

 

〔市役所新庁舎の整備〕

 まず、「市役所新庁舎の整備」についてであります。平成32年春の開庁を目指す「市役所新庁舎」は、市民の“声”を反映させるためのパブリックコメントを経て、昨年10月から基本設計に着手し、本年12月には実施設計を完了させる予定としております。

 “シビックゾーン”と位置づけたエリアへの移転新築を契機に、「未来(ゆめ)のまち小野の創造拠点」として、また、市民の“安全安心”を支える「防災拠点」として、さらには、“より高度でより高品質な”「市民サービスの提供拠点」として、今後50年、100年先を見据え更なる小野市の発展のための「礎」となる庁舎整備を進めてまいります。

 なお、このエリア周辺において、民間活力を導入した商業施設の誘致支援と一体化した景観整備を進めていく予定としており、同ゾーンのポテンシャルを高め、更なる賑わい創出にチャレンジしてまいります。

 

〔新産業団地の整備推進〕

 次に、いよいよあさって3月1日には「新都市中央線」が開通いたします。また、4月には、小野工業団地から三木市へ抜ける道路も開通予定になっております。さらに、将来的に国道175号を介し、兵庫県が整備を進める「東播磨道」と「新都市中央線」の接続も予定されております。

 その沿線では、兵庫県企業庁と共同で整備する「新産業団地」の整備が実行段階に入るほか、「小野長寿の郷構想区域内」では、2つの病院に加えて社会福祉法人による特別養護老人ホームや、デイサービスセンターなどの「福祉拠点施設」の新築工事が着手される予定になっております。

 さらに、山陽自動車道三木サービスエリアにおいても、スマートインターチェンジの設置を進めるとともに、その北側では、「大型集客施設」の誘致も計画されております。

 これら“新たな道路ネットワーク”の形成とともに、この区域全体のポテンシャルが高まり、まさに活力ある産業振興と「医療・福祉・健康」が三位一体となった新たな拠点づくりが「目に見える形」になってまいります。

 そこで、平成29年度においては、“県と市の役割分担”のもとで、「新産業団地」の新たなアクセス道路として、南北軸の国道175号を補完し、新都市中央線から山田町地内の市道121号線へ通じる「新都市南北線」の実施設計に着手してまいります。

 

〔北播磨総合医療センターの機能充実〕

 「北播磨総合医療センター」につきましては、昨年には、高度先進医療を推進する「先端医療センターの整備」や、診療科を横断的に束(たば)ね、チーム医療を充実させる「臓器別・疾患別センターの整備」、「血液浄化センターの充実」など、医療機関として更なる機能充実を図っております。

 また、現在の一日平均患者数についても、入院約390人、外来約920人となっており、特に入院においては、実稼働病床の利用率が約98%となるなど、至って順調に推移しております。現在の医療スタッフは、医師132人、看護師534人、医療技術職員133人の計799人となっております。

 さらに、本年4月には救急科、麻酔科、呼吸器外科などで医師4人を増員する予定としており、総勢800名を超える充実した医療体制で、総合的かつ高度な医療を提供できる北播磨地域の“中核病院”として、更なる機能充実を図ってまいります。

 

〔神戸電鉄粟生線の存続〕

 次に、「神戸電鉄粟生線」についてであります。

 平成24年に小野・三木・神戸の沿線3市と兵庫県などで締結した支援協定に基づき、総額40億円にのぼる無利子貸付や、最大1億円の収入補てんなどの行政支援に加え、市民の方々と一体となった利用促進の取組を行ってまいりました。

 その結果、協定締結当初の目標であった鉄道事業全体の「黒字化」が達成できたことから、協定に基づく支援策については、当初の予定どおり平成28年度で終了することとしております。

 しかしながら、神戸電鉄全体の経営は安定してきたとはいうものの、粟生線の年間実利用者数が従前の公表数字より190万人多い、860万人であることが判明し、現在沿線3市において、実利用者に基づく新たな法定計画を策定しているところであります。今後においても、この実利用者数に基づく「経営視点」で粟生線の“あるべき姿”を探ってまいりたいと考えております。

 

〔議会調査研究経費の新設〕

 最後になりますが、全国的に、その“あり方”が注目されている「政務活動費」について、議員自らが「ゼロベースの発想」で見直しをされたことは、小野市が取り組む「新たな創造と変革」へのチャレンジと、まさに一致するものであり、そのご英断に対し、心より敬意を表するものであります。

 平成29年度からの議会の調査研究活動は、目標を定めた“ターゲティングワーク”への仕組み・システムに変更されることで、新たな議会活動へ向けた変革に繋がるものと考えており、引き続き、議会・議員活動を全面的に支援してまいりたいと考えております。

 

予算総額と健全な財政運営

 以上、平成29年度予算は、一般会計202億円、特別会計115億円、企業会計50億円で、総額を367億円としております。市長就任以来、徹底した行財政改革を実施し、昨年度までの17年間トータルで年間市税の約4倍に匹敵する約283億円の経費削減効果を達成してまいりました。

 また、職員数についても、市長就任以来30%減らし、人口100人当たりの職員数は0.535人と、県内5万人未満の市では、県内最少を維持し、まさに少数精鋭で、その質を落とすことなく、業務を遂行してまいります。

 それらの結果、平成29年度末で、市の預金にあたる基金残高は、新庁舎移転新築に伴い取り崩しをするものの、86億円を確保できる見込みであります。一方、借金にあたる地方債残高は194億円になる見込みで、国の補てん措置により、市の実質負担はその4分の1相当の54億円で済むことになります。

 このため、実質的な借金返済の割合を示す「実質公債費比率」は、平成27年度決算の5.2%から平成29年度末では3%程度と更に減少する見込みであり、地方債の発行に許可が必要な18%を大きく下回る良好な数値であります。

 また、将来支払うべき借金等の負担割合を示す「将来負担比率」は、平成22年度以来マイナスの数値を維持し、平成29年度もマイナス12%程度と、県内29市平均のプラス66%(平成27年度)と比べても極めて良好な健全性を示しております。今後も、これら財政指標に注視しながら、財政の健全性の維持に努めてまいります。

 今期定例会には、一般会計予算案をはじめ、24件の議案を提出しております。細部につきましては、各担当者が説明いたしますので、慎重にご審議のうえ、ご決定いただきますようお願い申し上げます。

 

おわりに

 この社会情勢の大きな変革期にあっては、市民自らの「やる気」と多種多様な「持ちうる能力」を各地域で発揮できる “仕組みづくり”と、「多世代」と「多主体」が協働できる“オンリーワン”の環境整備を積み重ねていくことこそが「持続可能なまち」の「原動力」につながると考えております。

 そのための行動指針となるキーワードは、一つに、新しいものに果敢にチャレンジする『バイタリティ』、二つには、これだけはどこにも負けない『スペシャリティ』、そして三つには、独創的、創造的な業務遂行を目指した『オリジナリティ』であります。

 「政治とは、無限の理想への挑戦であります。」すなわち、あるべき姿への果てしなきチャレンジであります。次世代に引き継ぐべき『礎』となるよう、小野市は、『かく闘えり』という理念のもと、「まちづくりの先駆者」として、「NEXTおの創生 第2弾のTrial(トライアル)」に、引き続き、粉骨砕身、皆様とともに挑戦したいと考えております。

 議員の皆様におかれましては、今後も円滑な行政運営が出来ますよう、なお一層のご指導とご支援を改めてお願い申し上げますとともに、市民の皆様のご理解、ご協力を重ねてお願いいたしまして、平成29年度に向けての私の所信といたします。 

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やっぱり小野
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